【映画レビュー】バイオハザード:ザ・ファイナル を観てきた

バイオハザード:ザ・ファイナル

あらすじ

崩壊した世界を流浪するアリスは、アンブレラ社のAI・レッドクイーンからの接触をうける。
とある廃屋のコンピュータを経由してアリスに語りかけるレッドクイーンは、48時間以内に生存者の殲滅が行われ世界は滅ぶ、と警告する。それを止めるためアンブレラの施設にあるという「抗ウイルス薬」の散布をアリスに依頼する。
アンブレラの手先であるはずのレッドクイーンが何故…?と疑問をもちつつもアリスは施設「ハイヴ」のあるラクーンシティへ向かう。

バイオハザード:ザ・ファイナル

道中、アンブレラの傭兵に襲われるアリス。
持ち前の体術でいなすも、大量のアンデッドを引き連れたアンブレラのに戦車部隊に急襲、捕らえられてしまう。部隊を率いていたのはアンブレラのアイザック博士。過去シリーズ作品でアリスが殺したはずなのに何故生きているのか…?

アイザックはアリスの手を縛り戦車の後尾に縛り付けてアンデッド達をおびき寄せるエサにする。
しかしアリスはまたしても超人的な体術で突破、傭兵をいなしアイザックの腕を切り落とし、搭載されていたバイクで逃走を図る。

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逃走したアリスはとある都市の跡地に差し掛かるがアンデッド用のトラップに引っかかり、生存者たちのレジスタンスに捕らわれる。
一触即発の事態となるが、レジスタンスの中に生還したかつての同士・クレアの姿を発見、クレアはレジスタンスリーダーのドクを説得しアリスと共同戦線をはることを提案する。メンバーのクリスチャンは部外者のアリスを快く思っていないが、リーダーのドクの決定の元、共闘することに。

アイザック率いる戦車部隊は大量のアンデッドをつれてレジスタンス達のもとへ向かってくる。
アリスの指揮の元、銃撃、爆撃を駆使して死闘が繰り広げられコバルトを含むレジスタンスメンバー数名が命を落とす。返り討ちにあったアイザックは逃亡し、彼の部下・リーを捕らえたアリスは自分がされたように、リーを戦車のうしろにくくりつけアンデッドたちに追わせるのだった。

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アリスたちは抗ウイルス剤を手に入れるためハイヴを目指す。アリスの有能さを目の当たりにしたクリスチャンも彼女への態度を改める。

が、アリスの接近を完治したアンブレラ、ハイヴ内部にいたウェスカーはアリスたちに向けてゾンビ犬を放ち急襲。クリスチャンがやられてしまう。
ハイヴの入り口にたどり着くと何かに怯えるように追手のゾンビ犬たちは姿を消す。施設内部に潜入する一同、だが巨大な排気タービンが稼働し、猛烈な風邪に吸い込まれアビゲイルも命を落とす。

次々にメンバーが減っていく中、一行はトラップにひっかかりバラバラの場所に隔離されてしまう。
アリスとマイケルは巨大なクリーチャーと遭遇、マイケルがやられアリスも危機一髪でクリーチャーをしとめる。そこへドクが現れ合流。ふたりはハイヴ最下層へと向かう。

そのころ隔離されたクレアは自力で進路を探すがウェスカーと遭遇し捕らえられてしまう。

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アリスとドクはレッドクイーンから、「彼女が何故アンブレラを裏切ってまで協力するのか?」その理由を聴かされる。
世界が転化する数カ月前、アンブレラはT-ウイルスを人為的に世界にばら撒くことを計画する。聖書にある「ノアの方舟」さながら、世界を浄化する計画を立てていた。人間を一掃したうえで、抗ウイルス剤を散布し浄化、一部の人間(アンブレラ幹部)だけで新世界を再編することを計画する。

この計画がアンブレラのコンピューターにアップされたことで、レッドクイーンには「人間を護る」という根本的なプログラムに矛盾が生じる。しかし、同じくプログラムによってアンブレラ社員には直接手出しができないため、アリスを使ってアンブレラの計画を阻止させようとした、という。

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途中、無数のアンブレラ幹部たちが冷凍保存されているエリアを通りふたりは最下層から抗ウイルス剤のあるエリアへ向かう。
到着するとそこには、アイザック博士の姿が…彼曰く、自分が本物のアイザック博士であり、過去にアリスが殺したアイザックや戦車を率いていたのは自分のクローンだという。さらに一緒にいたドクは実はアンブレラから送り込まれたスパイ、アリスに銃を向けるドク。ウェスカーに捕らわれたクレアも連れてこられる。

そこへひとりの老婆が現れる、彼女の名はアリシア・マークス。
T-ウイルスを考案した科学者の娘であり、レッドクイーンのモデルとなった人物。元々は彼女の持病を治療するためにT-ウイルスが開発されたのだった。さらにアリスはアリシアの遺伝子をもとに制作されたクローンのひとりだということが判明する。転化以前の記憶がないのはそのため。衝撃をうけるアリス。
自分のせいで世界が変貌したことを嘆くアリシアはアイザックを蔑み最後の抵抗を見せる。

アンブレラの筆頭株主でもあるアリシアはその場でウェスカーの解雇を宣言する。
レッドクイーンはアンブレラ社員には手を出せないが、解雇されたことでウェスカーを攻撃、ウェスカーは瀕死状態に。その隙を点いたアリスはドクの銃を奪い、クレアがドクにとどめを刺す。

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逃げたアイザックを追うアリスは、過去シリーズにも登場した “レーザー光線の部屋” でアイザックと一騎打ちをする。
肉体改造したアイザックはアリスに劣らない体術を身につけていた。死闘の末、アイザックを撃破し抗ウイルス剤を手に入れたアリスはハイヴから地上にでる。抗ウイルス剤をまこうとした瞬間、しぶとくいてきたアイザックが現れウイルスを奪還されてしまう。

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しかし、そこへもうひとりのアイザック=戦車を率いてそのまま逃げていたアイザックが現場に現れる。
そのアイザックは本物のアイザックを目にして驚愕、自分がクローンだということを告げられショックをうける。そして本物のアイザックを殺し自分もアンデッドに襲われて死んでしまう。

その隙にアリスは抗ウイルス剤を散布。周囲のアンデッドたちはたちまち動かなくなる。

アリス自身もT-ウイルスに感染しているため、自身の死をも覚悟した行動だったのだが、どういうわけかアリスは生き残る。
レッドクイーン曰く、感染した細胞が死滅しただけで、アリスの肉体そのものが死ぬことはなかった、らしい。風によって抗ウイルス剤が世界中に運ばれるまでには数年かかるという…そのあいだアリスは生き延びるために再び闘いの日々を送ることに。。。

感想&あとがき

[rating]

原作ゲーム同様に元々のモチーフであったゾンビ、ホラー作品という毛色はほぼなくなり、アクション映画にシフトしている。
ホラー要素はほんのスパイス程度とどめられ、ミラ・ジョヴォヴィッチによる格闘、バイク、ガンアクション作品といった感じ。まあシリーズファンの方からしたら周知の事実なのかもしれませんが…。
ハイヴ潜入の下りを形容するならハイテクカラクリ忍者屋敷。

良くも悪くも大衆アクション作品なのでこれといった感想はあまりもてなかった(といっても個人的にはヴィンディーゼル的なアクション作品よりは全然見れるんだけど)。

メンバーは次々にあっさり死んでいくのでキャラクターへの感情移入は追いつかない。ローラも割と序盤で死んでしまったし。苦笑

ただシリーズ完結としてのシナリオは及第点というか、いい塩梅のポイントに着地した感じ。
世界はほとんど滅んでいるので無論ハッピーエンドにはならないのですが、諸悪の根源は消え、抗ウイルス剤が世界に行き渡るまでにあと数年かかかる、その間も変わらず生き抜いていかねばならない…という持続性を残した終わり方は好印象。

たぶん続編をだしても最早内容に変化のつけようがないので、ここらで完結、という見切りだったのかなあ…と邪推。

 

公開前に読んでいた映画系雑誌の特集では過去作品とまとめて紹介されていることも多く、その中では過去シリーズのキャラクター、ジルやクリス、カルロスなども紹介されていたんだけど、本作にはまったく出てきません。ボクは勝手にオールスター登場展開を期待していたので「出てこないじゃん!」と勝手に憤ってみたり。苦笑

公開日が祝日ということもあって客席は満席。客層としては中高生もしくはそれ以下のローティーンがほとんど、という感じでした。
シリーズファン以外だと、大人が楽しむにはちょっと稚拙な感じもしてしまうんだけど、10年以上前からのシリーズ作品の顛末は見ておいても損はないかな、と思います。

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