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マハからはじめるゾルディック家の考察

先々週からふたたび休載に入ってしまったハンターハンター。毎週書いていた本誌連載のレビューも書けなくなってしまい、また、ただただ連載復帰をまつ日々が始まります…。連載が再びはじまるまで、既刊部の再考察をいろいろ記事にしてみようと思います。
今回はゾルディック家にまつわるひとつのナゾ、 マハ ゾルディックを取り巻く考察記事を書いてみようと思います。

マハ = ゾルディック とは

原作にも本人は一度きりしか登場していないキャラクターなので、誰やねん状態の方もいるかもしれません。
マハ=ゾルディックはキルアの実家・ゾルディック家の一員でキルアから数えて曽祖父(祖父の一個上の世代)にあたります。これは本作中でククルーマウンテンのバスガイド談。「HUNTER×HUNTERハンター協会公式発行ハンターズ・ガイド」でも同様に記載されています。

  • 名前:マハ=ゾルディック(英表記:MAHHA ZAOLDYECK)
  • 誕生日:不明
  • 年齢:98歳
  • 血液型:A型
  • 身長:140cm
  • 体重:65kg
  • 出身地:パドキア共和国
  • 念の系統:強化系

※集英社発行「HUNTER×HUNTERハンター協会公式発行ハンターズ・ガイド」ほか より参照

身長はフェイタンより低く、体重はフェイタンより重いんですね。筋肉かな、以外。

※「富樫義博監修」とはあるものの、一部ファンの間では「ハンターズガイド」は編集部が勝手に作った代物なので原作の情報と同等に拾うのは笑止!みたいな風潮があります。後続して出た似たようなガイド本についてはボクも同意見なのですが、このハンターズガイドの情報に関しては原作同等として情報をひろって考察してみています。

 

バスガイドのくだりが登場したのが[hxh5]、マハ本人が唯一登場したのがヨークシン編で[hxh11]。さらにはキメラアント編の[hxh25]、ゼノの説明ゼリフの描写でマハらしき人物が描かれた部分が登場します。
このくだりから、マハは曽祖父ではなく高祖父(曽祖父のさらに1つ上の世代)ではないのか?という疑問がファンの間に生まれました。作品冒頭で「曽祖父」と紹介されたのは富樫の誤植、設定ミスではないのか?というのが広く周知されつつあります。

では逆にこの作品冒頭の設定、設定ミスだと思われている部分が正しいという前提で考えるとどう理解できるのか?考察してみようとおもいます。

なぜファンがマハは高祖父だと考えるのか

まずはここから。
[hxh25]のゼノの説明セリフの中でゾルディックの家系5世代を表すような描写がある。下からキルア、シルバ、ゼノ、ゼノの父親、そしてその上がマハのように見える。

 

さらに、暗黒大陸編が始まり[hxh33]に収録されている部分で、前会長が暗黒大陸へ渡航した際に同行したメンバーの中に「ZZIGG ZAOLDYECK」(おそらくはジグ=ゾルディック)という人物が登場した。これが前述の家系図でいうならゼノの父親にあたるのではないか?という推察がなされたためだろう。

それならば、その上の世代にあたる人物(この推察ではマハ)は、説明されたように「曽祖父」ではなく「高祖父」の間違いじゃないのか?というのがマハ高祖父説の着地点だ。つまりは初期での設定ミスを、しらっと後半で変えてしまっている、ということ。

ん〜…果たしてそうだろうか?

マハが曽祖父 で ジグが高祖父 ではないのか

つるっぱげのインパクトが何にも勝るので家系図を見た時に高祖父の人物をマハと考えるのは至極当然に思えます。
だけどこの作品を書いているのは冨樫義博。描写と文字情報によるトラップが幾重にもかけられているのがこの作品の魅力のひとつでもあるはず。マハが「曽祖父」と設定されている以上、それをベースに考えるとどうなるだろうか。

ゼノの父親がマハでありキルアの曽祖父、歳を重ねれば容姿が変貌するのも至極当然で家系図におけるマハは若い頃の姿と考えられないだろうか。

逆に家系図における、つるっぱげはジグの老齢期の姿。じっさいカエルっぽい容姿はジグの若い頃の姿にも若干あらわれているような…。

この考えだと、マハの若いころの姿だけがちょっと浮くけど、ジグの老け方としては不自然じゃない気がする。マハとジグが1親等の親子なら老齢期の容姿がそっくりになるのもまた自然に思えるし。そもそも暗黒大陸のジグと家系図の曽祖父もだいぶ容姿の印象が違う。
ゴンが数十年成長するとゴンさんのような体格になる、ということから考えれば若齢期と老齢期の容姿の差はさほど問題じゃない気もします。マンガだし。
※そう考えるとシルバは今後ゼノの様になり、ゼノはマハのようになってしまうのか…。

ネテロ(前会長)の実年齢と容姿の不釣合い具合は他のどのキャラよりも顕著なので容姿の描写から年齢を推測することにあまり意味は無いかもしれませんが、ゾル家高祖父の人物と同い年であるとされていることから、98歳と設定されているマハではないと考えるのが妥当ではないだろうか。

ネテロは死亡時で110〜120歳(正確には110歳以上であることは確定)とされています。ゼノが67歳とされていることからゼノ誕生当時で43〜53歳ぐらい?ゼノが乳飲み子の頃からジジイとあるから、もっといってる可能性もあるけど「ジジイ」っていう表現はけっこう曖昧だからなあ…(ボクも父親のことジジイって呼ぶし笑)
仮にジグとマハが20代そこそこで子を設けたとすれば年代的な矛盾はない。ネテロが「若い頃に暗黒大陸へいった」とあるので、この程度のおっさん具合でもネテロの年齢は若かったのではないか?30以下ぐらい?それならば同い年の「ジグ」の容姿とも釣り合いがとれる。

容姿云々については議論しても確証は得られないでしょうが、年齢設定にミスがないと考えればジグが高祖父、マハが曽祖父と考えるべきかと感じました。

ジグがまだ生きているのでは?という見解も散見されましたが、んん〜どうだろう。。ゾルディック家に現在血族は10名で高祖父は含まれていない。生きていれば120歳ちかくなので、老齢になって家を出たとも考えにくいし、フツーに没後だと考えるほうがシックリくる。

ゾルディックの血統と能力系統

ここからは更に推測による、いちハンターファンのお遊び考察とおもってほしい。

ゾルディック家の人間の念能力系統について思いを巡らせたことはないだろうか?原作、ハンターズガイドによれば登場しているゾルディックの人間の多くが変化系か操作系に分類される。

  • ゼノ、シルバ、キルア = 変化系
  • キキョウ、イルミ、ミルキ、カルト = 操作系
  • マハ = 強化系
  • アルカ = ?

このほかにゼノの奥さんも生きており、ククルーマウンテンのゾルディック亭にいることになっているが作中には登場していない。
アルカはナニカの力がなければ「普通の子供と変わらない」。念能力を開花していなくても人間である以上、いずれかの念の系統には属していることになるが、系統は不明。そもそもナニカのおねがい能力が念であるかどうかもビミョーなところだ。暗黒大陸編における「霧状生物・アイ」とナニカの関連性も匂わされているところなので、なんともいえない。

ツボネのセリフを勘ぐるならば、イルミとミルキはキキョウに似ており連想的に考えればキルアは父親・シルバ似ということになる。
カルトについては言及されていないが、偶然にも操作系の2人の息子は操作系の母に似ており、変化系の息子キルアは変化系の父親似。念の系統が親子間で遺伝するかは不明だが、ヒソカの能力系統別性格診断があながち間違ってもいないことから考えれば、なんらかの影響はあるものと考えられないだろうか。

仮に、これを是とするならばシルバもまた、同じく変化系であるゼノの血を濃く受け継いだのだろう。(ゼノの奥さんもおなじく変化系である可能性もあるけど)
これを前項のジグマハのくだりと結びつけて考えると、マハは強化系でありゼノとはあまり似ていないのかもしれない。ゼノはマハの奥方似であった可能性がある。ゼノに兄弟がいたかは不明だがマハ似の強化系の兄弟がいたかもしれない、って考えるとちょっと楽しい。
さらにはマハがジグ似なのかもしくは母親似なのかによって、ジグが強化系なのか別の系統なのかも疑問がおよぶ。意地の悪そうな顔してるから変化系っぽいなあ…って思うフシもある。

あとがき

ジグとマハのくだりについてはずっと気になっていた部分だけど、だれも同じ意見をもってなくて意外だったので考察記事にしてみました。
設定ミスとか誤植っていっちゃえばそれで全部かたせちゃうので、逆にそれを是として考察してみると違った見方ができて面白いかな〜なんて思います。連載が復活するまでハンターファンはヒマを持て余すでしょうから、こういう持論展開記事が増えるかも。。