第4話 「煙と鏡」(原題:Smoke & Mirrors)
あらすじ&ネタバレ
ウィルクスとカーターはフロストが過去に科学的に大きな発見をした事実をつきとめ、彼女が科学者として「天才的な域を超越している」と驚愕する。
フロストは事故以来家に引きこもるようになっており、カーターとジャーヴィスはチャドウィック周辺をマークするようになる。するとチャドウィックのお付の人物・ハントが第3話でカーターを襲った人物と判明、さらにアリーナクラブの警備責任者であることも判明し、様々な点が線につながる。
格闘の末、ハントを麻酔銃で捕らえたカーターとジャーヴィス、しかしそのことがスーザにバレてしまい叱責を喰らう。
カーターはハントに「ウイルス」を注射して、「解毒剤がほしければ情報をはけ」と脅す(注射の中身はスタークが作った強めの風邪菌)。
命惜しさにハントは渋々クチを割るが、自白してしまったことから「自分はどうせ殺される」と怯える。
ハントからの情報を元にスーザとカーターはSSRを率いてアリーナクラブにガサ入れを敢行しようとする。しかしそこへマスターズが現れ、大統領命令だとしてガサ入れを中止させ、資料検閲を行うとして妨害行為をしてくる。
カーターは頑なに真実を追い求める姿勢を見せるが、マスターズはそんな彼女に警告「君が道を貫けば、仲間が溺れ死ぬかもしれないぞ」と脅す。
いっぽうゼロマターの影響で身体に変調をきたしたフロストはアイソダインから自宅へ、実験用のネズミを大量に持ち帰る。撮影監督を身体に取り込んでしまって以来、その現象を調査していたフロストはネズミを使って現象を再現する。ネズミは黒い煙になった身体に取り込まれ、それと同時に額の黒い傷は大きくなってしまった。
ウィルクスは身体をもとに戻すための研究に没頭するが、何かに「ひっぱられている」という不思議な感覚に襲われる。
自身の変調をカーターに相談するのだが。。。
公に捜査できなくなったスーザとカーターは捕らえたハントに盗聴器を仕掛け、わざと逃して泳がせる。
ハントはチャドウィックの自宅へ向かう。フロストは彼が自白してしまったことを見透かし、ゆっくりと部屋のカーテンを閉める。「ハントさんは間違いを犯した…」とつぶやくとゆっくりと彼に近づき、ハントの首を鷲掴みにしたフロスト。
驚くチャドウィックの目の間でハントは黒い煙となりフロストに急襲されてしまった。。。
フロストの黒い傷はさらに大きくなり「あなた(チャドウィック)の尻拭いをしたのよ…」とつぶやく。
見どころ:
カーターとフロストの幼少期〜青年期が回想シーンとして描かれ、時代柄 環境と体裁に抑圧されながらも自身の道を貫いてきたふたりが明暗対照的に描かれる。カーターは女性スパイとなるために支えてくれた兄がいたが、フロストは母親にすら蔑まれ科学者となることを阻まれた。
脇役ですがフロストの回想シーンでフロストの母親を演じていたのはドラマ「ダーティ・セクシー・マネー」に出演していたサミーア・アームストロング(Samaire Armstrong)が客演。
第5話 「決死の五人組」(原題:The Atomic Job)
あらすじ&ネタバレ
ウィルクスは第1話で死んだジェーンの組織サンプルに付着していた「黒い物体」(ゼロマター)が、実体を持たないウィルクスの身体に反応して動くことに気づく。ゼロマターはサンプル瓶をすり抜けてウィルクスの中に飛び込むと、ウィルクスは一瞬だけ実態を取り戻すことができた。
何が起きたのかはわからなかったが、ウィルクスは盗まれたジェーンの遺体の在り処を「感じる」と話し、遺体に触れれば「完全に実態を取り戻せるかもしれない」と希望を語る。
それを聴いたカーターは「ジェーンの遺体を盗みに行こう」と言い出す。
いっぽう、スーザは交際しているヴァイオレットにプロポーズを申し込む。彼女の答えは当然OKだ。
カーターとジャーヴィスはジェーンの遺体が保管されているらしい施設に忍び込む。
そこには狙い通りジェーンの遺体が保管されていたが、そこへフロストとチャドウィック夫妻がやって来る。フロストはおもむろにジェーンの遺体に触れると遺体から何かを吸収し、彼女の目は真っ黒に染まる。
驚くチャドウィックに対し、「爆弾を手に入れなきゃね…」とつぶやく。
一連の話を聴いたウィルクスは、彼女が「ゼロマターを欲している」のだと推察。過去にアイソダインが行った兵器実験を再現し同じ場所で同じ爆弾を爆破させれば、再びゼロマターを生み出せると考えているらしかった。
実験に使われた兵器はロクソン社の研究所で厳重な管理をされていた。産業スパイを試みたスタークですら敗れないほど強固なセキュリティだったが、カーターはそれを突破する術を思いつく。
カーターは変装しSSRの新発明「記憶妨害機」を持ってロクソンの社長 ヒュー・ジョーンズのオフィスに忍び込む。
ジョーンズに感づかれてしまうカーターだが、記憶妨害機で彼の数分間の記憶を消して事なきを得る。しかし効果は数分間しか持続しないため、カーターは何度もジョーンズに機械を使い彼を失神させる。その甲斐あってロクソン社の鍵を手に入れたカーター。
フロストはゼロマターの力に魅了され強くゼロマターを欲するようになる。ノリ気じゃないチャドウィックに対し、知人 ジョセフ・マクレディに会いに行く。
暗黒街の大物だったマクレディに爆弾持ち出しの協力要請する。しかし、このマクレディも一筋縄ではいかない凶暴な人物なようで…。
盗んだ鍵を使って侵入を試みるも、人手が足りない。SSRにはマスターズの息がかかっており信頼できる人材がいない。スーザはSSRのラボで働く嫌われ者のサンバリーと受付嬢のローズを仲間に引き入れ施設へと侵入する。
しかし、既にフロストたちが先に侵入を果たしていたらしく。。。
フロストの引き連れてきたマクレディの部下と対峙してしまうが、ローズはエージェント顔負けの体術を披露してみせる。しかしジャーヴィスは爆弾の保管された部屋に閉じ込められてしまう。
カーターが時間稼ぎをしている間にジャーヴィスは目的の爆弾から弾頭を抜き出すことに成功する。
カーターはフロストの前に姿を表し投降を求めるが彼女が従うはずもなかった。フロストはカーターを捕らえて吸収しようとするがカーターは彼女の顔面に一撃。しかしまったく痛みを感じないらしいフロスト。
フロストの反撃をくらったカーターは階下へ突き落とされ、突き出した鉄柱の上に落ち重症を負ってしまう。
逃げ出したフロストとチャドウィックだが彼女は爆弾を手に入れられずじまい。怖気づいたチャドウィックは彼女の計画を手伝わないと言い出すが、フロストは彼の首根っこを掴んで脅し従わせる。
もはや手に負えないと感じたチャドウィックはアリーナクラブの評議会を招集する。。。
看護師であるヴァイオレットの元へカーターを運び彼女が手当する。一命をとりとめたカーターだが、心配そうなスーザの様子をみたヴァイオレットは彼が「未だにカーターのことが好きなのだ」と悟ってしまう。
さらにカーターの事を心配そうに見守るウィルクスも突如実態がぼやけ姿が見えなくなってしまい…。
第6話 「パーティーの夜」(原題:Life of the Party)
あらすじ&ネタバレ
ウィルクスはゼロマターの影響で実態がぼやけたり意識が遠のいたりし始める。カーターは彼が実態を保つためにゼロマターを体に入れようと画策。
スーザはヴァイオレットとの破局に傷心中だったが、彼に協力を依頼してフロストの身体からゼロマターを採取しようと考えた。
スタークのコネでフロストが参加するであろうパーティに潜入を考えるカーター、ジャーヴィスとペアを装うことも考えるがあいにくカーターは手負いの身。エージェント並みの手腕とパーティで見劣りしないルックスを持ち合わせ、マスターズの息のかかっていない人物を探さねばならない…。そこでカーターはとんでもない人物に白羽の矢を立てる。
カーターが選んだのは施設に拘束されていたドッティだった。ドッティはソ連政府からもリヴァイアサンからも釈放を求められず見捨てられていた。カーターはドッティが盗み出そうとしていたアリーナクラブのピンを見せ「クラブへ接触させてあげる」と取引を持ちかける。
いっぽうでカーターがSSRに内密で会いに来たことを見抜いたドッティはカーターに協力することを承諾する。カーターはスタークの秘密兵器をドッティに渡し自力で施設を脱走するように指示。
ドッティは狙い通り脱走したあとそのまま逃亡を図るが、それを見越していたスーザとカーターによって捕らえられる。
いっぽうフロストは爆弾を手に入れることに失敗し動揺するが、チャドウィックは彼女を評議会に会わせることを約束する。
フロストは彼が自分のために手を回してくれたのだと勘違いするが、チャドウィックの狙いは別にあった。。。しかしフロストの顔の黒い傷は日に日に大きくなり彼女は評議会への出席をためらう。
カーターたちに拘束されたドッティはドレスアップされ、ジャーヴィスと共にパーティへと潜入することになる。ドッティはフロストの採血の任をまかされるが、同時にウィルクスが実態を持たないことにも気づき驚く。
パーティに潜入したジャーヴィスとドッティ。フロストも評議会出席のために会場を訪れる。
さらに会場にはSSRのトンプソンとマスターズが姿を現す。マスターズが暗躍していることに驚くカーター、ドッティは「殺しちゃう?」と問うが、スーザとカーターが慌てて止める。ドッティは気ままに行動しようとするためジャーヴィスは手を焼く。
ジャーヴィスはトンプソンの気を反らし、そのあいだに手洗いにたったフロストの血液をドッティが採取する。
しかしドッティはカーター達の命に逆らい、会場奥の評議会エリアへと独りで潜入してしまう。ドッティが棚に隠れると、評議会の秘密の会合が開かれる。フロストは評議会メンバーを前にゼロマターの能力を披露。手に取ったネズミが一瞬にして黒い煙となり吸収されてしまう。メンバーたちは騒然、ドッティもびっくり。
評議会はチャドウィックからの事前の知らせを受け、フロストを危険視しておりその能力を目の当たりにして、彼女を拘束しようと試みる。夫に裏切られたことを知ったフロストは怒りに震え部屋中のメンバーの半分を吸収してしまう。顔の黒い傷はさらに大きくなり、命乞いするチャドウィックまでも急襲するフロスト。メンバーはジョーンズを含む4人だけが生き残らされ、フロストは彼らの権威を思うままに操ろうとする。メンバーたちも恐怖故に従わざるを得ない。
知らされていなかった事実を知ったドッティは採取したフロストの血を悪用しようと考えるが、会場でマスターズと鉢合わせし、逃亡を知られ追われる身となってしまう。
いっぽうでスーザはカーターが原因でローズと破局したことを明かすが、そのとき彼女たちの前にドッティが倒したマスターズの部下が降ってくる。
ドッティはマスターズの部下とトンプソンと応戦し捕らわれてしまった。ジャーヴィスはドッティが落としていったフロストの血を拾い、カーター達は撤収する。
またしてもカーターが暗躍し、フロストの評議会掌握を知ったマスターズはトンプソンにカーター抹殺の指令を出すがトンプソンは躊躇うのだが。。。
スーザの破局を知ったカーターはスーザに再び心を寄せ始める、それに感づいたウィルクスは微妙な表情…。
さらにトンプソンはカーターの元を訪れ、彼女が暗躍していることを問いただす。トンプソンは彼女を死なせないためにNY本部に連れ帰ろうとするが、そうとは知らないカーターは拒否。「気をつけろ」とだけ言い残しトンプソンは帰っていった。
そのころドッティは囚われの身となり目を覚ます。しかし彼女を捕まえていたのはSSRではなくフロストだった。。。