【映画レビュー】高慢と偏見とゾンビ を観てきた

高慢と偏見とゾンビ

ゾンビ要素はお飾り…?

ゾンビ、東洋、格闘、中世など様々なモチーフが登場する本作ですが、控えめに言っても要素過多な印象が否めない。。

ボクは原作は読まずに映画をみたクチなんですが、はっきりいって本作は「ゾンビ映画」にカテゴライズされる映画ではないでしょう。ゾンビの部分はまるまる「戦争」とかに置き換えても成り立つ塩梅。
映画を見終わった後で、原作の小説とさらにそのオマージュ元の小説の存在を知りました。もしかしたら両原作では「ゾンビ」と「戦争」挿げ替えが既に起きていて、それを楽しむ作品だったのかもしれませんが、映像化するとなんとも陳腐…。

ひょっとしたら原作は違うのかな…?とは思いますが、(映画を見た限りでは)とくべつエッセンスの強い作品でもないので、見終わった後に得るものがあるわけでもなく。。。
ラスト間際でダーシーが死んだかと思ったシーンでは、「ああ主要キャラが死ぬんだ…陳腐なハッピーエンドにしないのは評価できるかも…」と思ったのですが、次のシーンではちゃっかり生きてるし。残念。

ゾンビが云々、という設定はほとんどスパイスでお話の主体は「身分社会での恋愛物語」と「男性に迎合しない女性像」といったところ。
序盤に登場したフェザーストーン婦人のシーンがゾンビシーンとしては一番見応えがあった(個人的には)、というぐらい終盤ではゾンビ関係ない作品になってしまっています。本年製作の作品だけあって、映像の質感やゾンビクリーチャーの特殊メイクなど、映像屋としてのクオリティは高いですが、お話の再現性が陳腐なので映像と内容のギャップにやられます…(もちろん悪い意味で)

とくにゾンビモノなどのジャンルには、あえて「B級感」を楽しむような作品も珍しくないのですが、この作品はその層にも受け入れてもらえなそうな仕上がりです。。。だってゾンビ作品とは言い難いんだもの。苦笑

高慢と偏見とゾンビ

あとがき

[rating]

原作知らずでタイトルから勝手にニッチライクなサブカル調を期待していたので、あたりまえに的外れでした。苦笑
恋愛モノはそもそも苦手ですが、ファンタジー要素としてゾンビ作品を期待してもいたのですが、その視点で観てもあまり良作とは言えず…。「原作(「高慢と偏見」)のパロティ」ってことが事前に周知されたうえで、且つ原作をしっていれば楽しめた…のかもしれません。
知らんけど。

もとはエリザベスの役どころを女優 ナタリー・ポートマンが演じる予定だったらしいのですが、最終的にリリー・ジェームスが演じることとなり、ナタリーはプロデュースに徹したようなのですが、日本公開におけるプロモーションでは、何故かナタリーの名前は一切出てこず…何か権利関係の都合なのでしょうか?
ナタリー・ポートマンの名前が出てたらもう少し脚光を浴びたかもしれないですが。。。

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