あらすじ
サイモンとロビンの夫婦は、サイモンの地元の新居に引っ越してくる。
新居用の買い出しにでかけた店でサイモンは男性に声をかけられる。男は「君を知っている」と声をかけ、話を聞くとサイモンの同級生だったゴードだった。
名前を聴くまで彼のことを思い出せなかった様子のサイモン。連絡先を交換しひとまず別れる一同。
後日、サイモンの家に引越し祝いのワインが届く。
ゴードはサイモンを訪ねて度々家に訪れる。ロビンはゴードを招いて夕食会を開くが。。。
ゴードとサイモン、ロビンの3人で夕食をとる。酒の進んだゴードはサイモンの成功を喜びつつも自身の身の上を疎む。ゴードが帰宅するとサイモンは彼を不気味がり、もう夕食には呼ぶな、とロビンに伝える。
その後もゴードからの贈り物は続く。庭の池用に鯉を贈ったり。。。
サイモンはゴードと仲良くすることを嫌がり始めるが、ロビンは人の良さそうなゴードを無碍に出来ない。ある日、サイモンの留守中にテレビの配線作業を手伝ったゴードは冷蔵庫に貼ってあったメッセージボードを目にしてしまう。そこにはサイモンがふざけて書いた「ブキミなゴード」(ゴードの学生時代の悪口)が書かれていた。
それを目にしたゴードは血相を変え家を飛び出していく。彼の様子に気づいたロビンは、メッセージボードの内容にも気づいて心を痛める。
ご近所の夕食会でその話が出てもロビンは相変わらず申し訳無さそうにしているのだが、対してサイモンはそれをネタに彼を笑い者にする。しかし、家を飛び出していった後、ゴードはサイモン夫妻を夕食に招待する連絡をよこしていた。
悪口を目にした直後に、夕食に招くなんて奇妙だ…と思いつつもふたりはゴードの家を訪ねる。
やってきたゴードの家は、サイモンの新居とは比較に成らないほどの豪邸。驚く夫妻。
家の中に招かれた直後、ゴードは誰かに電話で呼びだされ夫妻を家の中に残したまま外へ出て行ってしまう。「不用心だろ」と思いつつもサイモンは家の中を創作しようと嬉々とする。ロビンはそれを止めるのだが。。。
結婚はしていない、と聞かされていた夫妻だったが家には女性物のクローゼットや子供部屋まで用意されていた。
何かおかしい…と感じ始めた時ゴードが家にもどってくる。サイモンが疑問をぶつけると、ゴードは「実は離婚調停中で子供は妻が連れて行ってしまった」という。豪邸も妻の実家の持ち家で、自分自身が金持ちなわけではない、と。
離婚のドタバタの最中、サイモンと再会したため本当のことを明かしづらかった、と語るゴード。
話をひと通り聞くと、サイモンはロビンを外に出しゴードに食って掛かる。彼をブキミがって「もう自分たちに近寄るな」と罵る。
サイモンがゴードを拒絶すると、贈り物は届かなくなる。
代わりに、池の鯉には毒が与えられて死んでしまい、飼い犬のボージャングルの姿も見えなくなる。ゴードの仕業だと怒り狂ったサイモンは彼の家に向かうが、再び訪れたその豪邸には別の人が暮らしていた。
不安になった夫妻は警察に相談。警察のしらべでは、
豪邸は別人の家出あり、ゴードはその家から車をリースして借りていた。そのため彼は出入りが可能であり、住人の旅行中を利用して夫妻を招いたらしかった。
ゴードが犬を連れ去った、という証拠もないことから警察は動けないという。
不安な日々を送るなか、ボージャングルは唐突に家に帰ってくる。
さらにゴードからは一連の行動を詫びる手紙が送られてきた。その手紙には「全てを水に流そうと思っていた」と意味深な文章が。。。ロビンはその文章が気になって仕方がないが、サイモンは心当たりがないと言いはる。
それ以降、どこか気がかりが残ってしまったロビンは不安な日々を送り続ける。
お隣さんルーシーの家で、精神安定剤を見つけたロビンはそれをくすねて飲むようになっていた。家の中のささいな物音にも過敏に反応するようになってしまったロビン、ある日、恐怖と緊張、そして薬の過剰摂取から倒れて気絶してしまう。。。
目覚めたロビンは自分が限界に来ていることを告げ、サイモンにゴードときっちり和解してくれ、と頼む。
しかし自分は何も悪いことはしていないと拒否するサイモン。すると手紙の一節を挙げて、何か隠しているはずと責めるロビン。口論になった挙句、サイモンはロビンをなだめるだけで問題解決にはいたらなかった。。。
時が経ち、ロビンは妊娠する。
過去に流産を経験してから待望の妊娠だっただけに嬉しさも一入。しかし、お隣さんルーシーとマタニティ服を選びに出かけたロビンは街で再びゴードを目撃。またもや不安にかられるようになる。
自分で事態解決を図ろうと考えたロビンは、サイモンの妹・ジョアンに「ゴードについて何か知らないか?」と訪ねる。
彼女は学生当時、ゴードが街でとある事件に巻き込まれたことを語り出す。ある日、ゴードは上級生の男に車で性的暴行をうけ、それをサイモンと同級生のグレッグが助けたのだという。その噂は小さい街に瞬時に広がり、サイモンは「ゲイだ」と罵られるようになった、と。
ロビンは真相をつきとめるため、サイモンの友人・グレッグを探しだし話を聞こうとする。
グレッグを問い詰めるロビン。
重い口を開いた彼は「(ゴードが上級生に襲われたという)事件はそもそも存在しなかった」と語る。サイモンがゴードをからかうためにでっちあげた作り話で、それが元で彼はいじめられるようになった、と。グレッグはそれに付き合ったのだった。
しかし、噂話が広がったせいでゴードの父親は憤慨し、ゴードと焼身自殺を図ろうとしたらしい。結局は未遂に終わったがゴードの父親はそれが原因で刑務所送りになった、と。
とんでもない事実を聴かされショックを受けたロビン。その事実をつきつけサイモンに「ゴードに謝罪しろ」と強く要求する。
後に引けなくなったサイモンはしぶしぶサイモンの元を訪れ、謝罪(とは呼べないような態度だったが)をする。しかしゴードは「ロビンに言われたから来たんだろ」とお見通し。彼の上辺だけの謝罪を受け入れない。その態度に逆ギレしたサイモンはゴードを殴る蹴るの暴行。
挙句、家に帰り「ゴードは謝罪を受け入れた」とロビンにウソをつく始末。
ようやく心の平穏をとりもどしたかにみえたロビンだったが、ご近所との夕食会の最中、サイモンの家に石が投げ込まれる。
驚いた一同、またもやサイモンの犯行か?と思いきや、物陰から飛び出してきた犯人を取り押さえると、それはまったく別の男性だった…。男はサイモンの職場の人間で、サイモンの狡猾なやり口によってサイモンにポストを奪われた人物だった。彼はご近所さんの前でサイモンを口汚く罵る。
そのときショックのあまりか、ロビンは破水し病院に運ばれる。
病院に運ばれたロビンは無事に男の子を出産する。
喜びの瞬間も束の間、サイモンのもとには1本の電話。先程の男の件が伝わり彼は職を追われてしまう。さらに彼の冷酷な内面を思い知らされたロビンはサイモンとの関係に区切りをつけるつもり、それを薄々悟りながらもサイモンは一旦家に変える。
家に着くと玄関の前には、ふたたび贈り物が…。
「あいつ…」と息巻くサイモン、贈り物を開けると中には「出産祝い」とベビーベッドが贈られていた。さらに「1」「2」「3」と書かれた小箱が…。
箱を順に開けていくサイモン。
1つ目の箱には鍵が入っていた。ゴードはサイモンの家の合鍵をこっそり作っていた。
2つ目の箱にはCD。サイモンがロビンと交わした会話、とくに「ゴードはロビンに惚れているから纏わりついてくるのだ」と彼を罵倒している様が録音されていた。
3つ目の箱にはDVD。映像には薬の過剰摂取で倒れたロビンが映しだされていた。そしてそれを間近で撮影するゴードの姿。彼はロビンをそっとベッドに寝かせ彼女に触れるさまが映しだされていた。
「…まさか」と勘ぐるサイモン。
そのころ病院ではゴードがロビンの見舞いにやってきていた。
彼の姿を観て一瞬すくむロビンだが、サイモンの暴行によって傷だらけになった姿をみて「サイモンにやられたのか」と察する。サイモンは出産祝いに花を贈り病室をあとにする。
サイモンは急いで病院にかけつけるが、そこでゴードから電話が入る。
「いま君が一番聞きたい言葉、ウソだと言って欲しいんだろ?」と尋ねるゴード。それは過去に彼がサイモンに言って欲しかった言葉そのものだった。
「安心しろ、彼女には触れてすらいない。…いや、触れたかもな?」とサイモンをおちょくり、真相は告げないゴード。
赤ん坊の目を見れば誰が父親かわかる、とだけ言い残しゴードは電話を切る。
サイモンは新生児室の赤ん坊の元へ向かう。ロビンが赤ん坊を抱き上げる。ロビンはサイモンの視線に気付き侮蔑の表情を浮かべる。授乳のために新生児室のカーテンが綴じられサイモンは赤ん坊の顔を確認できず、そのまま廊下にうずくまる。
そのさまを遠巻きに見届けたゴードは「復讐終了」と言わんばかりにその場を後にするのだった。。。