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ハンターハンター359話を読んでみた【ネタバレあり】

ハンターハンター 359話

今週も月曜日がやってまいりました。ハンターハンター最新 359話 のレビューをしてみたいと思います。ついにカキン王子達をのせたブラックホエール号が出稿します。出稿して間もない船内では早くもトラブルが起きているようですが…

ちなみに前回のレビューはこちら。

ハンターハンター358話を読んでみた【ネタバレあり】

359話 “出向”

ついにカキンの王子達をのせたブラックホエール号が暗黒大陸へむけて出向します。同乗している十二支んたちはそれぞれの分野での仕事遂行の準備を、クラピカはオイトの警護にあたります。[hxh33]の冒頭でも登場したV6特務課の彼も同乗しています。

そんな中、さっそくオイト警護班の中から1名犠牲者が…!

完全にウド鈴木です。
髪型から察するに前回の最終ページに登場していた彼でしょうか?

クラピカは念能力者による犯行を疑い警護たちに念の有無を問いますが、カキン側の護衛は念の存在自体しらず、ハンター教会から警護に参加した者はシラをきるばかり。。クラピカの推察ではどうやら、オイト&ワブルの警護内でカキン王位継承戦の存在を知っているのはクラピカのみのようです。

渡航経路について

今回の描写からも再確認できますが、一般渡航者に公開され認知されている暗黒大陸への渡航経路と、V6や十二支んやビヨンドが想定している渡航経路には若干の違いが有ります。

  

一般渡航者および王族を含むカキン勢は限界海領域内部の新大陸(仮)が「暗黒大陸」だと解釈しているようです。実際にはメビウス湖沿岸より外側全てが暗黒大陸なワケですが、V5はこれを禁忌として情報隠匿していたため、この情報は一般的には知られていない情報なのでしょう。
つい最近までV6に加入していなかったカキンが一般的な公開情報でしか認識できておらず、渡航の強行によって他国がしぶしぶV6に加入を認めたような立場ですから、V6加入後もまともな情報を与えられていないのかもしれません。

新大陸(仮)到着後、カキンの王位継承戦は終了(予定)、到着をもってビヨンドもカキンへの義理を果たしたことになります。(この直前に内通者であるサイユウの捕獲も予定されていますが、その段階での船内の混乱具合によってはサイユウの捕獲は難しいのでは…?)
新大陸到着後、王族警護から開放されたクラピカを含め十二支んは、ビヨンドを拘束したまま、モラウの船に移り、中継基地を経由して限界海領域の門(ゲート)から更に先(暗黒大陸)へ向かいます。

若干の認識の違いはあれど、カキンの渡航(王位継承戦含む)V6の暗黒大陸渡航の前半部分と考えるとわかりやすいかもしれません。

また以前に33巻の再考察記事で、暗黒大陸の海域図を整理しましたがこれも少し訂正があります。
限界海峡線内側=人類領海域だと思っていましたが、さらにその内部に「未開領域」と称される領域が存在するようです。門もメビウス沿岸にあるものだと思い込んでいましたが限界海峡線上にあるようですね。ということは未開領域以内は限界海峡線部分で門と塀に囲まれているのでしょうか…?

また、新大陸(仮)やゲートは人類世界から東側に位置するようですね。訂正図を用意しました。

こうしてみると人間が行き来できていたのはほんとに限られたエリアだけだった、ということですね。

カキンの警護

オイト&ワブルの警護からは早速死者がでました。
従者15名のうち5名がすでに死亡。残りの従者には警護だけでなく恐らく侍女らも含まれているでしょうからワブル班は一気に人員が減ってしまいました。やられたのはどうやらカキン側の用意した警護のようですが彼らは念の存在自体を知らないそぶりを見せています。

念自体が秘匿事項のような表現をされていますが、カキンにも念を使える者もいるんじゃないかな〜と勝手に思ってます。第1王子〜4王子の私兵の中には少なからずいるでしょう(じゃないと警護を雇わなかったという事実が話の展開上、無防備すぎる気がしますし)
ワブルは王子の中で立場的に最弱でしょうから、国内で強い兵を従えておらず警護募集をかけたのでしょう。そのため身内(カキン)から充てがわれた警護は役に立たず早速やられてしまった…と。

少なくともクラピカと下記3名はハンター協会からやってきた外部の人間ですが、クラピカは何故彼らを「パリストン経由のハンター」だと考えたのか…?

パリストンの兵隊

事前に、自身の能力によってハンター協会からの参加者にふるいをかけたクラピカ。それでも警護の中にパリストン側の人間が紛れていると考えたのは何故なのか。パリストンも自分が送り込んだハンターは全員不合格になった、と言っている。それでもクラピカはパリスの伏兵がまぎれていると考えているようです…。
※パリスの伏兵というのはあくまで協専のハンターであり、[hxh33]のパリスの会話に登場した5000体のキメラアントの半獣人のことではなさそうです

 

まず整理すると、一般渡航者や王族のほかにブラックホエールに乗っている人種は大きく分けて3つある。

  1. V6側の要請で動いている十二支ん(プロ)
  2. V6側の要請に参加するために集めた準ハンター協会員(臨時のプロ)
  3. カキン王子警護のために雇われたハンター(プロおよびアマチュア)

1と2は基本的にはどちらも暗黒大陸攻略のための人員であり、違う点は未特定のビヨンド側の人間がいるか否か。1の十二支んの中にも内通者・サイユウがいるが、こちらはすでに特定されている。
2の人員はクラピカの能力によってパリスの兵隊は除外されている。ただ、クラピカ本人も言っているように「認識していない」か「記憶を消されている」兵隊ならばクラピカの能力をすりぬけて潜り込んでいる可能性はある。たとえば「記憶を消す」能力が時限式ならば、試験時は何も知らず試験をパスでき、乗船後に記憶を取り戻して暗躍することも可能なのではないか…?

更に3の王子警護としてではなく2の暗黒大陸渡航組のメンバーとして試験を受けているカキン王子の従者達も存在する。事実、第4王子の従者からも5名が2の準協会員として乗船している。(また少なくとも第1、6、7王子の従者は2の方法では乗船していない)

この募集はプロハンター優先で行われたため、側近従者15名に含まれるのはおおよそプロハンターであろう(ライセンスのないものは距離の離れた警護にまわされる)
クラピカやビスケらはこの経路で乗船していることになるが、この募集の審査にはクラピカのダウンジングは使用されておらず、2の試験で落とされたであろうパリスの伏兵(協専のハンター)たちが3の経路で乗船している。これが恐らく彼ら。

「ハンター協会からの推薦」というパリスのコネクションを経由した登録であるため、事前にオイトに接触しておらず王位継承戦についても知らない。このことから考えて、そもそもオイトはハンター協会からの人材にはさほど期待しておらず「募集に応募してきたプロハンター」という立場の人間に期待を寄せていた、これがクラピカであった、ということだろう。
そうなるとオイトはクラピカが十二支んであることを知らない可能性もある。レオリオはチードルと働いている描写がある一方で、協専の彼らがクラピカを十二支んとしては認識していないようにも思える。クラピカ単体は十二支んだということも含めて素性を隠しているのかもしれない。

ちなみにクラピカは1と3を掛け持ちする立場にあり、渡航前半(新大陸まで)は3の王子警護を優先し、それ以降は1の立場で暗黒大陸攻略に助力する、とミザイと約束している。(それが十二支ん加入の条件であったため)

つまり3つの分類での構成はこうだ。

  1. 十二支んの中には「V6側(11名)」「ビヨンド側(1名・サイユウ)」が内在
  2. 準ハンター協会員の中には「V6側(期限付きの試験合格者)」「カキン側(王子の従者)」に加えて「ビヨンド側(記憶を消されたパリス兵?)」もいる可能性あり
  3. 王子警護の中には「雇われハンター(クラピカ他)」と「カキン側(王子の従者)」に加えて「雇われハンター(ビヨンド側・パリス兵)」が内在

結果的にすべての分類にビヨンド側の人材が紛れ込んでいる可能性があるようです。これはビヨンドが計画していたことなのか、それともパリスの独断か…。
王子警護云々というよりは、新大陸(仮)到着以降で、ビヨンドが自由に動けるようにするための伏兵であるため彼らが王位継承戦においてどの程度活躍できるのかは甚だ疑問ですね。
ジン曰く、協専の中には「何らかのスペシャリスト」が日和見のハンターを演じて紛れている、らしいので彼らも実は意外とウデがたつのか?!それとも定石通りのクソモブに終わるのか…見ものです。

第10王子・カチョウ

今回、第1王子のベンジャミンと第10王子のカチョウがそれぞれの思惑を露にする描写がありました。ベンジャミンは他の王子に対しての殺意を露わにし念がたぎるような描写がありましたね、これは彼の守護霊獣発現の前兆でしょうか…?

それと今回猫かぶりなパーソナリティが描かれた第10王子・カチョウ。人前では実姉妹のフウゲツとの仲の良さをアピールしていますが、裏ではフウゲツを威圧してるような印象。2人で結託して王位継承戦を勝ち抜く戦略をたててるようです。
センリツは彼女の言葉と心音から「自分を偽ってる…?」と感じ取ったようですが、どういうことでしょう。王を目指している、のが偽りなのか?それとも…。

それにしても、[hxh33]において「ルックスで護衛を選ぶと知られている」と紹介されていましたが、実際のカチョウの警護はゲテモノばかり…どういうことだ?

ルックスでなく護衛としての実力で選んだ、とか?だとすればやはり王位継承に前向き?なにが「偽り」なんだろう…。
…まあ、どちらにせよこのメンツが強いとは思えないんだけど。笑

あとがき

徐々に王子たちのパーソナリティも明かされ始めた今回。カチョウとフウゲツの関係性も大分きになるところです。

いっぽう身内の警護がやられて疑心暗鬼になったクラピカ。堂々と具現化の鎖を発言させていますが、同時に銃で牽制。相手が旅団でないと攻撃性にとぼしいクラピカでは銃で威嚇するぐらいしか方法がないのか…いまだ明かされていない人差し指の能力は攻撃タイプじゃないのかな〜?
それとも駆け引きの上では、銃を出したほうがわかりやすいからか。

 

また今回初登場のキャラクター、暗黒大陸渡航班に参加しているハンター・トキャリーヌも気になります。ノブと似た能力を持っているということは放出系?近くにすわっている別のハンターとお揃いの服を着てるっぽいんですが、この組み合わせ…どうみてもおかずクラブですよね。笑

 

冒頭に出てきた女の子は完全にラムちゃんだし。こういう小ネタもけっこう好きです。