ハンターハンター33巻が発売されたので感想・ネタバレを含む雑記してみる。

ハンターハンター 33巻

33巻収録部での再考察③:門番 と 案内人

暗黒大陸とは「人間世界」を取り囲む「メビウス湖」の更に外側の大陸部を指しますが、メビウス湖内から暗黒大陸側へ出入りするためには「門番」が守る入り口を通る必要があるようです。
門番の召喚する亜人種「案内人」にを同行させることが、V5による不可侵条約締結後のルールだからです。

暗黒大陸入り口

案内人の必要性

記録が残っているだけでも149回の渡航が行われており、5大厄災を持ち帰ったそれぞれの渡航は、案内人付きで行われ、厄災を持ち帰りはしましたがこの5回で28名が帰還しました。(ゾバエ病感染者は除く)
不可侵条約締結前に行われたものを含め、残りの145回は帰還者0名ということになります。
(前会長がリンネ=オードブルらと渡航した際はお忍びであり、この記録回数には含まれていないようです)

前会長の渡航
また、暗黒大陸関連の地名や呼称がややこしいので下記にまとめてみました。

暗黒大陸区分

限界海峡線までが人間が自力で行き来できるエリア、それより外側(海と暗黒大陸も含む)すべてを「新世界」と称しています。
カキンが移民を送り込む、と唱っているのは限界海峡線付近の無人島(あくまで人間世界内の島)であり、これを「新大陸(仮)」としここに移民を降ろすことでカキンの体裁を保つことをビヨンドは考えています。

さらに新大陸(仮)にたどりつく手前で、サイユウを捕獲することをクラピカやミザイは計画しています。(上記地図上では真北に新大陸を配置していますが、実際の方角は未だ未確定です)

サイユウ捕獲予定地

 

ちなみに現在までに掲載されている情報では門番の守る入り口がメビウス沿岸のどの地域にあるのかは確定していません。5回の渡航はすべて案内人を通しつつも方角はバラけていることから、入り口はひとつではなく複数点在している可能性もあります。
この門番と案内人という存在は少なからず知識や文明を持っている予感がするので、敵対するのか翻弄されるのか、注目ポイントのひとつですね。

33巻収録部での再考察④:クラピカ周りのあれこれ

十二支んにクラピカとレオリオが加入し、暗黒大陸をめざすことになりました。
その経過については本編を読めばわかるので改めて書きません。

クラピカの現在

ミザイが十二支ん入りを打診しにクラピカの元を訪れた際、クラピカはノストラード組の若頭になっています。美形ヤクザ…ッ!!
ヨークシン以降着実に組内での実績を積み地位を得たのでしょう。

後に登場するバショウ、センリツも変わらずノストラード組で働いているようですし、ミザイと話している組の人間…これヨークシンで一緒にネオンを護衛していたリンセンでしょうか…?

リンセン

ヨークシン編で生き残った護衛達はクラピカの部下として働いているのでしょうか。

ネオンのその後とスキルハンター

もう1点。
クロロによって奪われたネオンのラブリーゴーストライターですが、ボクの考えではクロロ除念の時点でネオンに戻ってきていると考えています。

G.I.編においてクロロ除念前の描写ではネオンの能力は使えず、占いによって生計を立てていたノストラードがパニックを起こしている描写があります。これがクラピカが若頭になっている現時点では組が貧窮しているような様子がないため金銭的に立てなおした可能性が高いのも、その要因ではないかと考えました。

ネオンのその後

もちろん占い以外のことで生計を立て直した可能性はありますし、リンセンも「用心棒と賭博が100%収入源」と言っています。ただ、これについては組外部の、しかも犯罪ハンターのミザイに対してマフィア組員が言っているセリフです。建前ととらえるのが懸命かと感じました。(だいたい特質能力保有者がいる事自体も外にもらすべきではないでしょうし)

盗まれた能力が戻ったと考える根拠

除念後、アベンガネには念獣がとりついたであろうことが予測できますが、クラピカが除念を察知した後も除念師に解除リスクを追わせ続けるメリットはあまり考えられません。除念を察知した時点で能力(ジャッジメントチェーン)解除したであろうと、考えます。
だとすれば、クロロのスキルハンターで盗まれていた能力達はどうなったのか…?

現在本誌で連載中の、[hxh33]収録部分以降のヒソカvsクロロ戦においてシャルとコルの能力を盗んでいますが、これは最終的にシャルとコルに返すと思うんですよね。今後一生使わせないというカセと引き換えに団員の能力を盗むとは考えにくいです。あとで返すという手段がないなら、ヒソカと闘うための能力を探すうえでもっと別の戦法・能力を模索したと思うんです。
だから能力を戻す方法はある、と考えます。クロロが自発的に解除できるのか、もしくは除念された際にリセットされたか。
ボクはおそらく後者だと考えています。

アベンガネによる「クラピカの念」の除念は、おそらくクロロにとっても人生初の除念だったと考えます。
スキルハンターの効果は対象の能力を盗んだ上で使用できる、のであってコピー(複製)できるわけではないですよね。いわば強制レンタルのような状態だと思います。
除念によって念がもどった時点では「盗んだ能力を維持し続ける」という機能も解除されたのではと考えました。複製であれば手元に残りつづけて不思議はないですが、レンタル状態の能力は元の能力者に戻ったと考えれないでしょうか?

だとすれば、クロロにとっても初めての事態によって得た予想外の副産物
それまでは「団員の能力を盗む」なんて描写がなかったですが、「除念でリセットできる」という新たな機能を得たことでシャル&コルの能力を躊躇なく借りることができたのかもしれません。(あとで返せることを知っているから)
アベンガネはクロロ除念後、旅団と協力関係にあると思いますし(クラピカ対策が必要な旅団にとっては除念能力は欲しいし、かといって旅団に加入させたり盗んだら意味がない)

話が戻りますが、この仮説を正しいとするならネオンの能力は元にもどっており、占いでノストラード組が生計を立て直したという説が互いに証明される、と思えるんです。

クラピカの能力

話は変って、クラピカの能力のひとつ・ダウジングチェーン(薬指の鎖)の詳細について語られています。

クラピカの能力

また王子護衛に申し込む際に、「王子を出来るだけ近くで見る」「接触できるぐらいの距離」にこだわりそれが能力の種類と制度に関わると語っています。
放出を苦手とする、具現化系であるクラピカができるだけ近い距離(射程内)に近づきたいのは至極当然のように思えますね。

クラピカの能力

「近くで見る」というのはダウジングチェーンの制度に関わることでしょう。緋の眼の在り処を問いただす上で言葉の真偽を確かめるためには必須です。
「接触できるぐらいの距離」はなんのためだろう…。チェーンジェイルは旅団専用、ホーリーチェーンは自分用、ではジャッジメントチェーンのためでしょうか?
確かに刃を指すのは近くである必要がありそうですが、そもそも刃を刺した後、手元を離れた刃が効力を放ち続けるのって放出要素の苦手なクラピカには不得手なはずですよね…。エンペラータイムで底上げしても、それは緋の眼の時のみですし。
今更ふかまる謎…。

もしくは未だ登場していない「人差し指の能力」を示唆しているのでしょうか…!?

あとがき

あらためて読み返してもやっぱり面白い。やっぱり富樫。

暗黒大陸云々とクラピカの伏線も気になりますが、やっぱりいまはヒソカvsクロロ戦がきになるところ。
年内に34巻発売に至るでしょうか…?

がんばれ富樫!負けるな富樫!