あらすじ
800年前、世界は魔女に支配された。
魔女の支配耐性を崩すため人間たちはウィッチハンターとなり魔女討伐の戦いを挑む。魔女の親玉である女王を倒すため巣窟に潜入、コールダーは女王にとどめを刺す。
魔女に妻子を殺されていたコールダーは戦いを終え、死を願うが、死に際の女王がそれを察知しコールダーに不死の呪いをかける。
それ以来、コールダーは魔女を狩りながら800年生きながらえてきた。
斧と十字架団という団体に属すウィッチハンターとして、世々受け枯れる従者・ドーランを供に魔女を狩り続けていたのだ。
歴代のドーランの中でもコールダーが一際信頼を置く36代目の引退を祝し、コールダーは彼に万年筆をおくる。
まだ不慣れな37代目ドーランが後任に着任した早々、事件が起きる。
引退したばかりの36代目が何者かによって殺されてしまう(正確には死の呪いをかけられて仮死状態)。犯人をみつけるため手がかりを追うコールダーはとある魔術師が、36代目に贈ったペンを持っているのを見つける。魔術師は別の魔術師・ベリアルに雇われ36代目を襲ったらしかった。
コールダーはベリアルを追いつつ、自身の失った過去の記憶を取り戻そうとする。
手がかりをおってやって来た “魔術師の集うバー” で魔女・クロエと出会い、記憶を呼び起こす魔法をかけてもらおうとするも、そこにベリアルが現れ店は炎上、コールダーとクロエはなんとか逃げ延びる。
ハンターを嫌いつつもコールダーに協力することになったクロエ。
しかしベリアルに友人を殺され失意に沈む。コールダーが彼女を慰めることで徐々に信頼関係が築れていくふたり。
クロエの能力(魔法)・「ドリームウォーカー」を使い過去の記憶を取り戻すコールダー。
800年前、死の淵で女王が彼にかけた不死の呪いは、実は女王の心臓と彼の心臓がリンクするというもの。女王の命が=コールダーの命と直結しており、女王の復活を阻止するにはコールダーの心臓を壊す必要があった(?…ここちょっと解釈が曖昧です)。
ベリアルの暗躍の末、女王は復活してしまう。
ふたたび世界を支配するため女王は蝿の大群を従え世界を乗っ取ろうと画策する。女王の根城に潜入したコールダーとクロエ、37代目ドーラン。
しかしここでドーランが裏切る。魔術師の家系に生まれながら魔法を使えなかった落ちこぼれの37代目は、コールダーを裏切り女王側につくことで彼女に取り入ろうとするが「ただの人間に用はない」と瞬殺されてしまう。
コールダーは死闘の末、自分も死んでしまうかもしれない、という犠牲を払い女王を打ち取る。
女王は死に、世界に平和が訪れる。
けっきょくコールダーが死ぬことはなく(不死ではなくなった?)、クロエと供に新たな人生をスタートするのだった。。。
“どこかで見た感” のB級詰め込み型
ラストのご都合展開もさることながら、内容の中途半端さが際立っているのが残念。
いわゆる、ダークファンタジー路線にヴィン・ディーゼルの大衆アクション要素を盛り込んだ作品、なんだけど素人目に見ても要素過多がわかるぐらい、いろいろ詰め込み過ぎな感じがある。魔女、不死、ドーラン、クロエの能力とかそれぞれに設定説明が必要な要素が、説明なしにポイっと放り込まれ続けるので「?」と思っている間に、次のシーンへ、の連続。
それぞれの要素がそれぞれで作品を描けそうなものだけど、欲を出してあれもこれもと詰め込んだのか、収拾がつかなくなってしまっている。
序盤でドーランという設定が出てきたので、コールダーとドーランの協力関係でやっていくのかとおもいきや、イライジャ・ウッドは完全にモブでクロエが副主役といった感じ。
大作「ロード・オブ・ザ・リング」で主演をはった役者さんがこんな扱いなの…?って感じだ。苦笑
個人的にファンタジー要素の多い作品が好きで、リアルなアクション映画はさほど惹かれないのだけれどこの映画だと、ファンタジー要素が映画の期待値を殺し、ヴィン・ディーゼル映画に期待するアクション要素はほとんど登場しない、という謎な仕上がり。
(ファンタジー故バトルシーンもほとんど非現実な描写で構成されていてアクションファンには退屈な作品かも…?)
「B級」路線を狙ったものかもしれないが、「B級」って既にそれがイチジャンルとして確率してるぐらい、ある種の「品位」があるカテゴリなので、そこに位置づけるのは失礼かな…?と思うぐらい中途半端な内容だった。
あとがき
[rating]
平日お昼の民法再放送枠でやってそうな映画、という印象。
ニッチ枠の深夜帯やゴールデンでは放送できない、良い点があまり見いだせない作品でした。
100分前後の尺に収めるにはちょっと無理のあるシナリオだったのかもしれない。もう少し内容を作りこめば、異能系、ファンタジー系の連続ドラマとしてなら世界観も活きたかもしれないけど…。う〜ん。。。
余談ですが、WWEの人気レスラー カート・アングル が完全なチョイ役で出演していたことを知り、そのシーンだけ見返したくなった。
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