ハンターハンターが再び休載になってしまったのが記憶にあたらしいですが、いつもの調子ならばこの休載もまた年単位のものかもしれません…。そこで、暇を持て余したハンターファンの遊びと題していちハンターファンのお遊び考察をしてみようともいます。
お題は、富樫義博作品「 幽遊白書 」のキャラクターを、その能力から「念」で解釈し念の6系統に分類してみよう!です。
※あくまでボクの独断と偏見ですので冗談半分にお楽しみください。
幽遊白書 主要メンバーを念で分類してみる
幽遊白書における特殊能力のエネルギー源は「霊力」や「妖力」であり、これをハンターハンターの「オーラ」に置き換えて考えてみます。まずは主人公・浦飯幽助をはじめとした主要メンバーを分類してみます。
浦飯幽助
種族:人間(魔族の子孫)
能力:霊丸(レイガン)、霊光弾(ショットガン)
念による分類考察:強化系(放出より?)
能力はレイガンやショットガンなどの霊力を弾丸にして飛ばすこと。ハンターハンターで言い換えれば「念弾」でしょうか。
作品中盤ぐらいまでの設定では「1日に打てるレイガンの数は4発程度」。ハンターハンターの世界観で考えると1日に4発しか打てないってのはオーラ量が少ないような印象をうけますが、「念弾を飛ばす」というメカニズムから考えて放出系能力と分類するのが妥当でしょうか。
人間の幽助ですが仙水編後半では、先祖であり本当の父親である闘神・雷禅の血が覚醒し爆発的に強くなります。血統による能力への付加要素はハンターハンターの世界では「特質系」にみられる要素ですが、覚醒したことで得られる効果は肉体や戦闘能力の増強という「強化」要素そのものであるためこの部分は強化系と考えられるのではないでしょうか。
発展途上中の作品序盤では念弾の使用回数に制限があることから考えても放出がメインではなく、覚醒することで本来の力を発揮できるようになったことから、強化系がベースにあるものと考えました。そこから幽助は放出よりの強化系と分類しました。
桑原和真
種族:人間
能力:霊剣、次元刀
念による分類考察:変化系(強化より?)
自身の霊力を剣状に変形させ対象を切り裂くことができる能力。ただしあくまで霊気を剣状にしているだけで剣そのものを物質化しているような描写はない。
作品後半で物質だけでなく「空間を切り裂く」性質をもたせた次元刀も習得する。対象が物質と次元という違いはあるが、基本的な「切り裂く性質をもたせる」という点は同じものと考えられ両方共変化系と分類できるのではないでしょうか。
ただ念の性質で考えると相反してしまう点として遠隔使用している描写がちょくちょく登場します。
作品序盤の四聖獣・白虎戦では突き刺した霊剣を結んでドーナツ状につなげてしまいます。また暗黒武術会・戸愚呂兄戦では手裏剣のように霊気を飛ばす、という使い方をしています。ハンターハンターの設定では変化系のオーラは体から話すと途端に威力が弱まる(ヒソカのバンジーガムなど)という点から、桑原が変化形と仮定するとこの部分が矛盾します。
強化より であることで放出要素も多少得意なのではないか?
仮に桑原が「強化よりの変化系」であるならば、純粋な変化系よりも放出要素を使うことが得意であってもおかしくないのではないでしょうか。
桑原が強化よりである根拠として、守備力の強化する描写と再生力の高さがあります。
幽遊白書の中では「怒り」によって突発的に能力が向上するシーンがしばしば登場します。桑原も玄海の死を知り愚弄されたことで戸愚呂の攻撃を受け付けないほどの守備力の向上をみせています。さらに蔵馬によれば「桑原の回復力は驚異的」と表現されています。「再生」や「回復」の概念は自己治癒に起因するもので、クラピカの「ホーリーチェーン」と同じく自己再生力の向上にも長けているように感じられます。
また手裏剣のように霊気を飛ばす攻撃を喰らった戸愚呂兄によれば、桑原は「放出系の霊気を使うことになれていない」とあります。この「放出系」という表現はハンターハンターのそれとイコールではないにしろ、同じような意味のニュアンスだと考えました。戦いの中で突発的に使用することはできたが決して得意分野ではないのでしょう。
これらのことから桑原は強化よりの変化系であり、放出系を彷彿とさせる描写はあくまで突発的に行ったイレギュラー行為だと考えました。
蔵馬(南野秀一)
種族:元A級 妖怪(人間に転生/魔界統一戦でS級にランク)
能力:植物を操る、妖狐に変身(前世の姿に回帰)
念による分類考察:操作系(具現化より?)
植物を操る能力が主たる能力ですが、単純に操作系と考えてよいものか。。。
他の生き物を操る場合、自発的に動くことが出来る「動物」ならば必然的に動作を伴った操作が可能ですが、自発的に動かない「植物」を操作することで物理的に動かしている描写はどう解釈すべきか…。
自発的に動かないモノを動かす場合、その対象に触れていないかぎりは放出系ではないのか?
また、植物の「成長」を促進しているのだとすれば、細胞の活性は「強化」に属するとボクは考えますが、他者の体機能を「強化」する場合、これは強化系に属するのか、それともあくまで他者の体を操った効果なので操作系に分類すべきなのか。まあ、そもそも蔵馬の操る「魔界の植物」が自発的に動ける、っていうだけかもしれませんが。
これを操作系だと考えれば植物操作の説明もつきます。植物の成長を「操作」し結果的にその動線も操作している、ということでしょうか。でも「妖気を通して武器化する」ってのはやっぱり強化系っぽいんだよなあ…。
もう1点、蔵馬の能力描写として「妖狐」への変身があります。
変身というか、前世の姿に戻るという設定なのですが、そのメカニズムとしては「前世の実」を使うことで幼児以前まで肉体を退化させ前世の姿に回帰するというもの。
暗黒武術会・裏浦島戦で前世の実を応用した「逆玉手箱」を使用され、アクシデント的に妖狐へ変貌。その後、「逆玉手箱」の作者である魔闘家・鈴木から「前世の実」そのものを譲り受け、同じく暗黒武術会・鴉戦で使用した。
その後、仙水編において幽助が死ぬシーンで怒りの描写に乗じて、前触れなく妖狐に変身する描写もあるのだけど、これも前世の実を使ってるのかな?
体の退化=若返りと捕らえるなら「肉体の活性化」と曲解してもいい気もしますが、仙水編が気になる発言をしています。
妖狐化した蔵馬に対し、自身の気鋼闘衣を「気を物質化した防具」と説明します。さらに蔵馬の身に着けている白魔装束もそれと同等のものと説明しています。
白魔装束なんて単語、このシーン以外では言及されていないんですが、妖狐化することによって具現化される装具なのでしょう。
だとすれば蔵馬は、具現化要素にも長けている具現化より操作系といったところではないでしょうか。
前世の姿に、という特異な設定が加わるので特質っぽい感じもしますが能力そのものは他系統で説明がつくため、このように分類してみました。
飛影
種族:元A級 妖怪(仙水編でB級、魔界統一戦でS級にランク)
能力:邪王炎殺黒龍波 をはじめ炎を操る
念による分類考察:変化系(強化より?)
飛影といえば「邪王炎殺黒龍波」!厨二全開なネーミングが読んでた当時ゾクゾクさせてくれました。
暗黒武術会時には「魔界の炎を呼ぶ」という表現をしていて単純に力を炎に変換しているわけではないようなのですが、生き物でも物質でもない「炎」を「操る」というのを操作系と分類するのは少々違和感があります。これも世界観設定の違い故ですね。
「人間界の炎」という表現もあることから普通の炎を操ることも可能なようで、前述したように力を炎に変化させると考えるのがイチバンしっくりくる気がします。折れた刀を媒介に剣状の「邪王炎殺剣」なる技を使うシーンもあり、これも変化要素が高いように感じます。
また自身が放った炎(邪王炎殺拳の炎)を吸収することで自らの力を強化している設定もあります。
それ故に飛影は強化よりの変化系ではないか?と分類してみました。
更に後天的に外科手術で得た「邪眼」には妖力の向上や「千里眼」のような能力などさまざまな能力が備わっているようです。
千里眼はダウンジングなどと同義に考えることができ操作系、妖力向上は強化系、など能力系統別の得手不得手が完全に矛盾してしまう設定なのですが、「後天的に得た邪眼」という特殊条件があることを考えれば、邪眼がもたらす効能は特質系と考えることもできるかもしれません。(ただし後天的に特質に変わる可能性が高いのは操作系と具現化系、という設定には多少矛盾スル気もしますが)
あとがき
休載によって、毎週書いていたハンターハンター本誌連祭レビューがかけなくなってしまいヒマができてしまったので書いてみました。いかがだったでしょうか。
同一の作者とはいえど、やはり世界観設定が違うので「念」基準で考えると矛盾する点も多く、いささか無理やりな部分も多いのは重々承知のうえでございます。
完全主観の分類ですが、他の方の意見も聞いてみたいなあ〜というところ。
ヒマを持て余していることに変わりはないので、敵キャラ編なども含めてまた書いてみようと思う次第です。
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