CSチャンネル・FOXで 海外ドラマ X-ファイル 2016 第2話 「変異」が放送されたのでレビューしてみようとおもいます。FBIに復帰したモルダーとスカリーは、不審な自殺をとげた遺伝子研究の博士について調べ始める…。
ちなみに前回のレビューはこちら。
X-ファイル 2016 第2話 「変異」あらすじ
原題は “Founder’s Mutation”
遺伝子研究施設に勤めるサンジェイ博士はある日、他の人間には聴こえない異音が聴こえるようになる。その音に悩まされた博士は研究施設の一室に立てこもり、発作的に頭をペーパーナイフで貫き自殺する。
事件を捜査に来たモルダーとスカリーは博士が自殺する直前に、施設のコンピューターからあるデータにアクセスしていたことに着目する。
データを調べようとするモルダーだが施設の人間に阻止されてしまう。代わりの情報として、モルダーは博士の痛いから彼の携帯電話を盗み取る。電話の履歴には毎晩「グプタ」(インドのネットスラングで「秘密」の意)という人物に電話をかけていることが判明する。
モルダーは「グプタ」なる人物と接触する。
とあるレストランで彼と落ち会い、「話がしたい」と告げると彼は店の奥へモルダーを連れて行きズボンをおろそうとする。慌てて止めるモルダー。グプタはどうやらゲイでモルダーから “誘われた” と勘違いした模様。モルダーはサンジェイが死んだことを伝え、話がしたいと改めて伝える。
グプタの話しによれば、サンジェイにはゲイとしての顔ともう一つの生活があったらしく、「子供」の事で悩んでいたらしい。
スカリーはサンジェイの遺体を検死する。
サンジェイの遺体の手は固く握られており、その手のひらには死ぬ前に彼が残したと思われる “創始者の変異” という文字が刻まれていた。彼の務めていた研究所の創始者・ゴールドマンのことか?と考えるモルダー。
スカリーとモルダーはグプタから聞いたもう一つの家へ向かう。
彼の家では無数の「奇形の子どもたち」の写真が見つかる。モルダーとスカリーは家の中から証拠を探しだそうとするが、突如モルダーもサンジェイと同じような異音に襲われる。彼らが家に踏み入ったことで警報が作動したのか家には警察がやってくる。苦しむモルダーを横目にスカリーは警察の応対。
ふたりが家に踏み入ったことは問題視され、スキナーの聴取を受ける。
サンジェイの家にあった資料を調べたいと申し出るスカリーだが、その資料は国防総省の管轄だ、と警告され捜査は阻まれてしまう。国防総省の人間が去るとスキナーは「コピーはとったな?」とモルダーに確認(スキナーはモルダー側についている?)、モルダーは「上の数ページだけは」と返答。
モルダーは国がなんらかの遺伝子実験を行い、その結果、奇形の子どもたちを生み出したのだと考える。
スカリーはそれを肯定も否定もせず、もう少し調査が必要だ、と考える。
スキナーに異音の件を隠したモルダーだが、異音のなかに「彼女をみつけて」という言葉が聞こえた、とスカリーに語る。
研究施設の監視カメラを調査する二人は、大量のカラスが施設の庭に集まっていることに着目する。モルダーは異音の正体がインフラサウンド(人の耳が聴くことのできる周波数よりも低い周波数の音のこと)であると仮定し、それが地中の虫をおびき寄せ、更にはカラスを集めたのだ、と話す。
スカリーは音を聴いた直後にサンジェイが自殺を図ったことから、モルダーの身を案じる。
ふたりは、原因究明のため施設の責任者・ゴールドマンを探すことに。スカリーは自身が過去に働いた病院(=ゴールドマンが支援している病院)に掛け合う。
病院でふたりは、入院していた妊婦・アグネスに声をかけられる。彼女は怯えた様子で病院から抜け出したがる。
そこに入院している妊婦たちの子供は皆、異常をもっているらしい。モルダーは妊婦たちは国によって遺伝子改良実験の保育器にされている、と考える。スカリーは自身も同じようにされた(スカリーは過去シーズンで原因不明の妊娠・出産をしている)のでは、と気に病む。
ふたりはゴールドマンと面会する。
彼の研究施設(冒頭の施設とは別)では様々な奇形、遺伝子異常の子どもたちを研究していた。スカリーは異星人の遺伝子を国防総省から貰い受け、実験使用しているのでは?と問うが彼はそれには答えなかった。
すると、施設の廊下の奥ではとある女性患者が看護師たちに取り押さえられて暴れはじめる。彼女の近くに置いてあった薬品台からは触れてもいないのに、彼女が暴れる様に呼応するように器具や薬が飛び跳ねていた。不審に感じたスカリーだが、その瞬間モルダーの元へとある連絡が入る。
アグネスが病院から抜け出し、車の事故にあい亡くなったのだった。
スカリーは彼女の検死を行うが、妊娠していたはずの彼女の遺体からは胎児が摘出された後だった。。。捜査をすすめる二人はゴールドマンの妻が過去に病院送りにされ精神異常者として収容されたことを知る。さらにそのとき妊娠していた子供が行方不明になっていることを突き止める。
ふたりは施設に収容されているゴールドマン婦人・ジャッキーに面会する。
ジャッキーは収容前に産んだ娘・モリーの事を語る。ある日、プールに落ちたモリーを発見したジャッキーは慌てて彼女を救い出そうとプールに飛び込むが、モリーは水の中で笑い呼吸していた、というのうだ。ジャッキーは夫がモリーの受精卵に遺伝子実験をしたのだ、と考え当時妊娠していた息子だけは守ろうと考えた。
ゴールドマンはモリーをジャッキーからとりあげ、彼女は逃げ出すが、彼と政府が追いかける。車で逃げるジャッキーは道中で飛び出してきた鹿とぶつかり横転事故を起してしまう。すると異音が聞こえ胎児からのメッセージを感じた、と語る。彼女は自らの腹をナイフで切り裂き、妊娠していた胎児を外に出そうとした。
気付いた時には彼女は病院に。息子の消息は不明だそうだった。
スカリーはジャッキーの証言は完全に妄想患者のそれだ、と話すがいっぽうで信じられる部分もある、と語る。
モルダーは収容施設の清掃を請け負っている清掃業者に目を留める。その業者はサンジェイの働いていた施設の清掃も請け負っている同じ業者「エーワン清掃社」だった。
モルダーとスカリーは、サンジェイが死んだ際にすぐ近くの部屋にいた清掃員 カイル・ギリガンの家を尋ねる。
彼の母親だと名乗る女性はふたりを追い返そうとする。すると家の庭に大量のカラスが集まりモルダーの耳には再び異音がこだまする。倒れこむモルダー、スカリーが銃を手に庭の奥の物置を創作、そこにいたカイルを拘束しFBIに連れ帰ろうとする。
道中、彼は姉を探し出したかっただけだ、と語る。
ジャッキーの収容施設で自分の出生を知ったカイルはモリーを探そうと研究施設を訪れたらしかった。ふたりはゴールドマンのもとへカイルを連れて行く。
ゴールドマンはカイルの採血をする代わりに、施設に収容されていたモリーにカイルを面会させる。しかし実際に面会させた少女は別人、カイルは第六感からかそれを見抜き部屋を飛び出す。施設の中を探しまわりとある部屋で少女をみつけたカイル。ガラスのドア越しにテレパシーで会話するカイルと少女、この少女こそがモリーだった。
カイルとモリーがドア越しに手を合わせると、周辺のガラス窓が全て粉々に砕ける。
ゴールドマンは彼らを止めようとするが、カイルが異音を発生させ彼を牽制する。スカリーは銃を向けるがモリーが阻止。さらにモルダーも彼らのチカラによって弾き飛ばされてしまう。カイルはゴールドマンを攻撃し、彼は眼と口から血を流し、モルダーは気を失う。
研究所は国防総省の管轄とされ、FBIは捜査できない。
モリーとカイルは姿をくらまし、スカリーとモルダーは無事だった。(ゴールドマンがどうなったのかは不明)。モルダーはゴールドマンが採血したカイルの血を手に入れ「手がかりだ」とつぶやいた。