稀に見るバッドエンド?それとも…?
新世代の子供たちは別の星にうつされたわけですが、けっきょく人類は滅亡し地球は崩壊してしまう。
レイチェルとの再会を希望視していたマイロの願いもむなしく、時は流れてレイチェルは既になくなっていた。おまけに滅亡した地球を目の当たりにしたマイロの絶望感たるや。。。
一見すればバッドエンドなお話なのですが、新世代の子供たちだけは救われたというのは、ある種の救いにも思えるわけで。
お話の中で戦争、環境汚染、差別などの人類の過ちが幾度となく指摘され、そのような過ちをさんざん犯したあげく滅亡を招いた人類ではあるけれど、新世代の罪なき子供たちは大人たちの過ちの犠牲に成らずに済んだ、というのはオーバーロード、オーバーマインドの慈悲にほかならないだろうと感じました。
教訓というかアンチテーゼというか、現代社会や物質主義に対する問題提議のようなニュアンスにも感じましたね。
終わりの瞬間を迎えたリッキーやジェイクが “充足した生活” からではなく根源的に手にした “幸せ” を感じ取れたのも、各々のキャラクターにとっては幸せな最後であったのかもしれない。レイチェルがマイロを待ちわびながらどう人生を終えたか、を考えるとちょっと胸が痛むけど…。
ただ、ジェニファーや子供たちをあんなおどろどろしく表現しなくてもよかったんじゃ…と思うフシも。苦笑
(そういえば第5話で「赤い数字が終わりを告げる」と行っていたのはジェリーの時限爆弾のことだったんですね…。)
地球のエネルギーを昇華させるための当て馬にされたジェニファーはマイロ共々地球と一緒に吹き飛んでしまったと考えると、なぜ彼女だけ…?という思いはあるのだけど、その理由はオーバーマインドのみぞ知るところなのか。。。
感想&あとがき
[rating]
単純なクラシックSF作品のリブートという枠に収まらず、
宗教的、哲学的、現実的な問題提起をしつつ幸せのあり方、死生観までも考えさせられる深いモチーフを現代的でわかりやすく表現した良いドラマでした。
海外ドラマ好きを自称していて、こう言っちゃうのも何だけど
何十話もダラダラと長引かせずに、これぐらい(全6話)のボリュームでさくっと完結してくれるのも案外楽しみやすいなあと感じました。もちろん少ないボリュームにまとめるにはそれだけ脚本や構成のチカラが必要になってくるのでしょうが。
しっかりとした原作ありき故か、この作品は個人的にはヒジョーに良作だと感じました。なんなら原作の小説を読んでみようと思いましたし。
ケーブルテレビ局制作だからなのか国内では配信サイトなどでみることも出来ないようなので、観たい方は残念ながら再放送を待つしかないようです…。
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