CSチャンネル・AXNで海外ドラマ CHILDHOOD’S END -幼年期の終り- 第3話 「偽りの日々」前編 が放送されたのでレビューしてみます。オーバーロードの来訪から約20年、平安を得た世界、しかし不可解な出来事が起き…。
前回のレビューはコチラ。
CHILDHOOD’S END -幼年期の終り- 第3話 「偽りの日々」前編 あらすじ
原題は “The Deceivers”
カレルレンが人類の前に姿を見せてから更に4年後の2035年、犯罪や戦争、差別のない平等な世界が実現していた。
食料はすべての人間に行き渡り物質的欲望は完全に満たされる状況にあった。オーバーロードの与える世界に反発するものには “ニューアテネ” と呼ばれる隔離都市が居住地として与えられた。
地球人の多くは “人類の黄金期” を楽しんでいた。
農夫・リッキーの元に数年ぶりにオーバーロードのポッドが来訪、カレルレンがリッキーの前に初めて姿を現す。
リッキーは談笑を交えながら何をしに訪れたのかを訪ねる。カレルレンは「謝罪をしに(やってきた)」と語り、「ショックは少ないほうがいいかな…?」と意味深な発言。
ふたたびオーバーロードが現れた事に妻・エリーは心配そうだが。。。
翌朝、リッキーの農場でポッドが目撃されたことが報道され、世間は再びリッキーを「ブルーカラーの預言者」と囃し立てる。各地からリッキーの農場にオーバーロードの信奉者たちが詰めかけ、リッキーとエリーは参ってしまう。
カレルレンは「地球は新しい運命をたどる」と言い残した、とリッキーは語り不安そうだが。。。
物理学者となったマイロはオーバーロードに与えられた世界に不満を感じていた。
アフリカのボイス研究所で働き出したマイロだったが、何不自由のない世界になったことで人類は科学的探究心を失いつつあった。そのため、マイロが取り組もうとしていた研究プロジェクトも廃止が決定する。
ボイス研究所ではオーバーロードの要求によって世界中の動物たちを “サンプル” として捕獲、オーバーロードに提供していた。
リッキーの元にカレルレンが現れた後、研究所の動物たちに異変が起こり始め、ボイス研究所には突如、謎の装置を内包した部屋が出現する。
研究所の代表者・ボイスはこれがカレルレンからの “特別な贈り物” だとし、何者かとのコミュニケーション装置だと分析する。
ボイス研究所のマイロは事態の異変を察知し、監督者であるカレルレンと話したい、とボイスに要求する。
ボイスはそれを制止する。ボイスの協力を得て地球のあらゆる生物種を収集しているオーバーロード、ボイスは自分自身をホモ・サピエンス(人間)のサンプルとして彼らの惑星に連れ帰るように要求する腹づもりだった。
そのためカレルレンのご機嫌をとりたいボイスはマイロの勝手を許すつもりはなかったのだ。
そのころ、とある一般家庭にポッドが来訪する。
真夜中、就寝中にその家の妻・エイミーは突如「子どもたちを救わなければ」とうわ言を繰り返しうなされ始める。夫・ジェイクは心配そうに妻に声をかけるが、同じ頃一人息子・トミーにも異変が現れる。
真っ暗な部屋のなか「終わりではじまり」と、つぶやいたトミーにジェイクが触れようとすると、見えない何かのチカラによって壁に吹き飛ばされるジェイク。
翌朝、エイミーは一連の事を覚えていない。
心配になったジェイクはトミーを連れてカウンセラーのペレッタの元を訪れる。カウンセリングルームを執拗に嫌うトミーに準じて彼の部屋でカウンセリングを始めるペレッタ。
トミーは「すごく遠い場所に行った」と語り始める。
火が吹き煙が立ち込めると語るその場所を聴いて、「地獄」を連想するペレッタ。オーバーロードがトミーをそこへ連れて行ったと語る。すると突如、耳鳴りに襲われたトミーは叫び始める。パニックに陥ったトミー、ペレッタのしていた十字架の首飾りが何の前触れもなく彼女の首を締め付ける。
次の瞬間、トミーは唐突に静寂を取り戻す。静かにエイミーに近づきお腹に触れ「大丈夫、赤ちゃん泣き止んだから」と一言。エイミーは「赤ちゃんなんていないのよ…」とつぶやく。
ペレッタは怯えて家を飛び出していこうとする、不安にかられたジェイクはペレッタに引き続き協力を求めるのだが。。。
家を取り囲む野次馬たちに嫌気が刺したエリーとリッキーは彼らを追い返そうと家のドアをあける。しかし外に出た途端、リッキは体中に痛みが走りその場に倒れこんでしまう。
病院に運ばれたリッキーは白血球が激減し、リンパや内臓がボロボロな状態だった。治る見込みはない。それが原因でふたりの間には子供ができなかったのだという。エリーは悲嘆にくれる。
家に帰ったエリーは、カレルレンに語りかける。
リッキーが選ばれたせいで普通の生活がおくれない。友達もできない。子供もできない。「借りを返せ、助けてよ」と懇願するエリー。
ペレッタは教会関係者にトミーの症状について相談する。
トミーがオーバーロードによって地獄につれていかれたのでは?と考える。彼らからの還元に目が曇り、人々の信仰は薄らぎ誰の目にも真実は見えなくなっている、と落胆の表情。
マイロはオーバーロードが「人類が想像する代表的な悪魔の姿」をしていることに疑問を呈する。
彼らは過去に地球に来たことがあり、人類の根源的な恐怖の対象を知っていたのではないか?そして人類も彼らが再びやってくることをどこかで知っていたのでは?と持論を展開。同僚のレイチェル博士はマイロの論に怪訝そう。
4ヶ月後、エリーは女の子を妊娠する。
娘の名前を考えるエリーは「ジェニファー」にしようと思いつく。同時に外でジェイクと遊んでいたトミーは唐突に「ジェニファー」と発言する。ジェイクは両者の話を聴いて、トミーの発言に不気味な物を感じる。
オーバーロードによって全てが供給される社会となった現在では仕事すらする必要がない。
新たな子供の誕生を控え、考えが交錯したジェイクは、昔の暮らしを取り戻したい、とニューアテネへの移住を考え始める。エリーは「今が幸せ」とジェイクの発案を笑ってあしらうが。。。
ペレッタはふたたびジェイクの家を来訪する、そこで彼らの家にポッドが来訪しているのを目撃する。
パニックになったペレッタはドアを叩き「オーバーロードがここにきた」と警告するが、その様子の激しさにひいてしまったジェイクたちは、ペレッタを変人扱いし追い返してしまう。失意のペレッタ。
ボイスは “贈り物” の装置を前に部下に命令する。
“ゲスト” と呼ばれる名簿にエリーとトミーを加え、ボイス研究所に連れてくるように命令する。