“改悪”がほとんどなく原作ファンも楽しめる
あらすじは、原作の「大阪編」とほぼほぼ同じです。
登場人物(とくに同じチームのメンバー)が減らされているのでそれに伴う改変はあるのですが、原作を読んでいた身として観ていても「え〜?」と感じる部分はほとんどありませんでしたね。
個人的にフルCGの映画ってあまり見てないので、今の最先端がどの程度のレベルなのかわからないのですが、本作のCGのクオリティは素人目に見てもヒジョーに高いというのはわかります。
とくにアクションシーンでの動きの細かさ、微妙な心境の変化に伴う表情などの描写はすごくリアルで、ストーリーの流れが自然に入ってくるのを助長していました。
ただひとつ上げるなら、人肌の質感だけは何か不自然で多少の「ゴム人形」っぽさは否めませんでした、
過去に同原作を実写化した作品「GANTZ / GANTZ PERFECT ANSWER」、ボクもコレを見て嫌いではなかったんだけどやはり「実写化」されると原作との違和感はどうしてもうまれてしまうんだなあ…と感じた。(それに加えて実写版は改変要素も多かったのが難点だったのかもしれない)
日本が舞台、日本人の登場人物、且つ2次元キャラが元になっているとなると3次化したときの違和感をどう詰めるのかってのはすごく難しいポイントなんだろうなって思うんですが、そこがすごくいい塩梅に仕上がっていたように感じました。
前述の肌の質感の違和も、それがあることでリアルさを抑えている感があるのですが、それ故に実写化とは違ったカタチで世界観が再現されていてヒジョーにマストだったのかも…?と。
特にキャラの見た目の再現性は、実写では太刀打ち出来ないレベルの完成度でした…!
改変部分は、どれも登場人数調整のための改変といった感じでお話や世界観がガラッと変ってしまうような改変ではなくて良かったです。
実写化、リメイク作品をつくる映画作家の方々にはぜひこの作品を参考にしてもらいたい、とすら思いました。笑
あとがき
[rating]
事前に公開されていたトレーラーなんかを観ていて期待を膨らませつつも、正直不安感ももっていたんですが、そんな不安を一発で払拭してくれるクオリティでした。
学生時代に原作を読んでいたこともあって、少し懐かしさなんかも感じつつ、予想以上に再現された映像世界を堪能できました。
あたりまえですがストーリーを知っている身としては目新しさはないものの、改変による設定の組み方がヒジョーに考えられていて、原作をよんでいない人が見ても割りと早い段階で世界観設定をスムーズに飲み込めるようになってる。
(強いて言うなら冒頭のオニ星人編は「?」ってなるかもしれないけど…)
とにかく動きのあるシーンの迫力は素晴らしかったので、ぜひ1回は劇場で見ることをオススメしたい。
あと、エンディングでながれるドレスコーズの「人間ビデオ」もオリエンタルで怪しげなフレーズが意外にも作品の世界観にあってて◎。
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