第1話「素晴らしい新世界」あらすじ
原題は “Brave New World”
本編シリーズが終了時点から数年後の設定。
クレアが自身の能力(超再生)を世間に披露し一般に「能力者の存在」が明らかとなった世界で物語が描かれる。
クレアのカミングアウトによって能力者たちの存在が明るみに出る。
時を経て能力者と非能力者は互いに共生の道を歩み始めていた。テキサス州オデッサ、プリマテック(過去シーズンではカンパニーと呼ばれていた)で能力者と非能力者の平和による共生を願うサミットが開催される。
その場には、元カンパニーのエージェントであるノア・ベネットも訪れていた。
大勢の人々が集うなか、サミット会場は爆破攻撃を受ける。多数の死傷者が出る中、攻撃は「過激な能力者による犯行」との見方が強まり、その主犯はモヒンダー・スレシュだとされた。
能力者への弾圧が日に日に強まり、各地で能力者狩りが横行し始める。。。
オデッサのテロ事件から1年後、シカゴでは密かにとある集会が開かれる。
能力者たちが集うその集会では自分たちの能力を隠しながら生活する能力者たちが集まっていた。共生の道を模索するべきか、人類と戦うべきか、口々に意見を飛ばす。集会に参加した少年 トミー・クラークは「自分の能力を制御出来ない」ためその方法を他の能力者達に教えてほしい、と訪ねる。しかし能力の内容はまちまちでその方法をかれに教えられる者はいなかった。集会にはトミーと顔見知りの教員・ルイスの姿も。
トミーは母親からの連絡を受けてそそくさと帰宅する。
集会に参加した男性 ルーク・コリンズはサミットに自分も参加しテロで息子を失った、と語り始める。
彼の話に耳を傾ける一同、そこへひとりの能力者が駆け込んでくる「見つかった…!」と。男は後から入ってきた女性 ジョアン・コリンズによって撃ち殺される。するとルークも立ち上がりジョアンと一緒になって能力者たちを撃ち殺し始める。
数名の能力者たちは抵抗してみせるが、最終的に全員殺されてしまう。
ルークとジョアンはサミットで息子を失い、能力者たちを恨み殺して回っているのだった。途中で離席したトミーを気にかけるルークは彼の落としていった「アイス屋のチラシ」を拾い、それを元にトミーを探しだそうとする。
ルークは集会所に火をつけて立ち去る。
イーストロサンゼルスの中学校では、退役軍人のカルロス・ギテレスが生徒たちを前に演説。生徒の中には甥のホセの姿も。ホセは叔父のカルロスをヒーロー視しており目を輝かせながら彼の演説に聞き入る。
退役後はフラフラとして職につかないカルロス。ホセは自分の父親の車修理店で働くように薦めるがカルロスははぐらかす。
ヒーローに憧れるホセは、巷で噂のEVO “ベンガドール” のように困っている人を助けるヒーローになりたいと憧れを話す。ホセの父親・オスカーは「ベンガドールの話はやめろ」と忠告するが。。。
カーボンデールの高校ではトミーが意中の女子・エミリーを見つめる。しかし、エミリーの彼氏・ブラッドはトミーにつっかかり彼を殴り倒す、感情的になったトミーは “能力” を使おうとするが土壇場で踏みとどまる。
トミーは同級生たちのうわさ話を聞く、それによればルイス監督が昨夜火事で亡くなった、と…。
エミリーはトミーに話しかける。
彼女のバイト先のアイスクリーム店に通いつめていたトミー、彼女はそれを見込んで募集中のバイトにどうかと彼を誘う。まんざらでもなさそうなトミーは面接に行く、と返事をする。
シカゴの警察では昨夜の火事事件をうけてある男が聴取されていた。
現場から立ち去るトミーの姿を目撃した男がいたのだ。彼の聴取現場にあらわれた恰幅の良い男 キャスパー・エイブラハムはコインを机に投げ、男に受け取るように告げる。
キャスパーはその場を立ち去り、入れ替わりに刑事が聴取をはじめると、コインを受け取った男は証言するはずだった内容をすっかり忘れてしまう。
場所は変わって、日本。
凄腕ゲーマーのシモサワレンはとあるマンションの一室を訪ねる。部屋にいたのはオオトモミコという女性。レンは「エバーナウ」というネットゲームの猛者であり、そのゲームのクリア条件を探してそのマンションを訪れたのだという。しかし、ミコには心当たりがない。
ミコのことを何処かで見たことがある、と感じたレンはミコの姿がゲームの登場人物「カタナガール」とそっくりであることを伝えるが、混乱したミコはレンを部屋から追い出す。
しかし、ゲームの作者であるオオトモハチローは奇しくもミコと同じ姓。
レンの残していったゲーム本には「カタナガールの父親の部屋には刀が隠されており、それを手にすることで強力なチカラを得ることができる」とあった。
それに従い、部屋にあった刀を手にするミコ。鞘から引き抜くと同時に彼女はゲームの中の世界に転送されてしまう。
カンパニーをやめた後、車の販売員になっていたノア・べネット。事件後、クレアとは連絡が取れず、再婚を控え静かに暮らしていた。
ある夜、自分の家を張り込んでいる男 クエンティン・フレイディを捕まえたノアは「何が目的だ?」と問い詰める。クエンティンはノアが過去にプリマテックのエージェントだったことを知っていた。後にプリマテックと合併した組織・ルノータスで働いていたというクエンティンは「サミットのテロ事件の真相が知りたい」と語る。
ノアはテロの主犯・モヒンダーの擁護派だな?と勘繰るがクエンティンは「スレシュは無実で、ルノータスが陰謀を企てている」とうったえる。
クエンティンのうったえを聞き入れないノアは警察を呼びクエンティンを連れて行かせる。それでもクエンティンは「大変な事がもうすぐ起きる…」と訴え続けるのだが。。。
イーストロサンゼルスでは暴徒に襲われている女性を見つけた能力者・ベンがドールが彼女を助けようとする。しかしこれはEVOを捉えるための囮。女性に銃で撃たれてしまったベンがドールは命からがら逃げ帰る。
翌朝、オスカーの車修理工場へやってきたカルロスは点々と残る血痕、そして瀕死の重傷をおった兄・オスカーを発見する。
オスカーがベンガドールだったのだ。オスカーは世界の現状を変えたかった、と語る。オスカーはカルロスにベンガドールのマスクを託し、ヒーローになれ、と言い残し絶命する。
件のアイスクリーム店にやってきたルークとジョアン。新聞ではシカゴの火事の一件もスレシュの犯行とされ、自分たちの手柄が横取りされたと立腹。
トミーはエミリーに誘われるがままアイスクリーム店の面接を受ける。店内を見渡すと例の集会で見たルークを発見するトミー。火事の真相を知らないトミーは彼に駆け寄り「助かったんだね」と語りかける。自ら近づいてきたトミーに驚いた様子のルーク。しかし銃をちらつかせトミーを店の裏に連れて行く。
様子のおかしさに気づいたエミリーが声をかけるが、「ここで始末する」とジョアンがエミリーに銃を向ける。
エイリーを守るためトミーはとっさに能力を使い、銃を消失させる。次いでジョアン、ルークをその場から消し去った。能力を使うところをエミリーに見られてしまったトミーは一目散に走り去り、エミリーが後を追う。
正体を隠すためにまた引っ越ししなければ、と語るトミーだがエミリーは「内緒にするから安心して」とトミーに告げる。
トミーの能力は物を何処かへ飛ばすことができる、しかしその行き先はトミー自身にもわからないという。。。
クエンティンの言葉が気がかりなノアは過去の手帳を持ち出し漁る、とある眼科の名刺に目がいったノアはその医院を訪れる。
名刺を持ちつつも、その医院を訪れた記憶のないノアは受付嬢に「自分に見覚えはないか?」と訪ねる。
受付は「覚えていない」とノアをつっぱねる。「私はここに来たことがあるはずだ」と食い下がるノアに彼女は銃を向ける。この医院には何かある、と感じ取ったノア。
すると奥のドアから男が現れ、女性を制止する。現れたのは過去シーズンにも登場したレネ(ハイチ人)だった。。。
レネに促されるまま医院の外のベンチで彼を待つノア。
レネは現れると同時に背後からノアの首をワイヤーで締め上げる。事態が飲み込めないノアは必死で抵抗、持っていた銃を取り出す。取っ組み合いになったあげく銃が暴発、レネは胸に被弾してしまう。
焦ったノアは「何故殺そうとした?」と問うと、今際のレネは「アナタの指示だ、アナタの計画だ」と語る。
ノアは過去の自分がレネに頼んで自分自身の記憶を消したのだと悟る。消し去っと記憶について聞き出そうとするがレネは息絶える。ノアは自分が何を忘れたのかを思い出せないままその場を立ち去る。