【映画レビュー】LOOPER ルーパー を観てみた

LOOPER

要素つめこみすぎ…?

話自体はおもしろかったし、個人的にはジョゼフ・ゴードン=レヴィットのクールすぎず熱すぎずな適度な温度感のある演技が好ましかったです。
が、タイムスリップなどのSF要素、超能力などのオカルト要素、アクションとちょっぴりの哲学要素が入り混じってちょっと雑多な感じは否めないかったです。とくにブルース・ウィリスが登場するシーンからは作風がガラッと大衆的に変わる感じがあって。。苦笑

完全なハッピーエンドというわけではなく、ジョーは死を選び、シドの死は回避されつつもその表情からはまだ闇が消え去っていない(ようにみえる)。シドを殺さなかったことで「レインメーカー」が生まれない未来を抑止できていないし、サラがきちんと親の役目を果たしシドを更生させたのか…はナゾだ。

looper

要素詰め込み式の構成は何故なんだろうと考えて、なにかしらの原作があって実写化された作品なのかな?と考えた。
2時間映画に仕上げるために無理やり要素が詰まってしまった、ということなら納得もいく。けど調べてみたらどうやら監督・ライアン・ジョンソンによる描き下ろしっぽい。監督の前作「ブラザーズ・ブルーム」公開後に約3年の構想期間があるようなので、「それでこれかあ…」って感じではある。。
未来のジョーが過去で駆けずり回る理由に「レインメーカーの抹殺」が必要になり、さらにその標的となるシドの防衛機構として「TK」能力という設定が必要になり…という要素の後付け感が否めなかった。

あとがき

[rating]

見る前の段階で別の映画と勘違いしていて、見始めてちょっとたってから「あ、これ違うやつや…!」って気付きました。この「ルーパー」は以前にも観たことあった。
※ちなみに勘違いしてた作品は「ジャンパー」でした。。

近未来の世界、タイムスリップ、超能力なんて設定があるのでサイバーチックな表現があるかな、と思えてきますがそういうのはほとんどないですね。いたって現代的な描写で描かれています。これは良かったポイントかな、と。
変に未来感だしたらすっごいチープになってたと思うし。逆に日本公開用の予告版(下の方に載せてます)はそういうサイバーっぽい雰囲気(フォントとか)を出していて台無しな感じです苦笑。

 

映像やCGの質はチープじゃないし、演技やジョーの葛藤の描写はなかなか良かった。
けど総合的にみたら、ニッチユーザーライクな作品かというと、そういうわけでもなく。ブルース・ウィリス作品らしい大衆性に飛んだ作品かというと、そうでもなく。どっちのユーザー層にも満点をもらうのは難しそうな仕上がりではある。

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