BSで放送していたジョセフ・ゴードン=レヴィット主演の映画「 LOOPER ルーパー」を観たので感想がてらレビュー。けっこう地味めなSFかな〜と思っていたんですが、途中からあの人が参戦していっきにダイ・ハードな展開に…!
LOOPER あらすじ
2044年の近未来が舞台。「TK」と呼ばれる超能力をもった人間が数%確認されている世界。
さらにその30年後の世界ではタイムスリップが開発されている。30年後の世界から犯罪組織が消したい人物を過去へ送り、贈られた先の2044年で使い走りの殺し屋「ルーパー」が送られた人物を殺す日々を送っている。
ルーパーは使い捨てで、しばらく働いた末に未来から「未来の自分」が送られてくる。自ら未来の自分を殺すことを「ループを閉じる」と呼び、それがルーパーのさけられない運命だった。
とある日、送られてきた未来の自分を殺し損ねて「ループを閉じる」ことに失敗したセスはジョーに助けを求める。
ジョーは嫌々彼を助けるが、まもなく彼は組織によって捕らえられ殺される。友の死を嘆きクスリに溺れるジョー。その後、陰鬱な日々を過ごす中でジョーのもとにも「未来の自分」が送られてくる。
いざ仕事をしようとした際に動揺したジョーは未来のジョー(ブルース・ウィリス)によって伸されてしまう。
未来のジョーは逃走、気を取り戻したジョーはセス同様「ループを閉じる」ことに失敗し組織から追われる身になってしまう。
金をもって逃げようとするジョーの元に未来のジョーが訪れ「未来を変えようとしている」ことを語る。
未来の世界では犯罪組織が支配し、ルーパーの仕事を引退したあとの幸せな暮らし、愛する妻をも奪われたこと、組織のボス「レインメーカー」を過去で殺し、未来の組織を消滅させようとしていることを、だ。
未来のジョーは過去の自分に協力を求めるが、彼はこれを拒否。そこへ組織の追手が迫り二人は散り散りになって逃げ出す。
過去のジョーはとある民家に逃げ込む。住んでいたのはサラとシドの親子。最初は警戒しつつもサラ&シドとの距離をちじめていくジョー。そのなかでサラとシドには「TK」能力備わっていることを知る。
いっぽうの未来のジョーは将来「レインメーカー」に成り得るであろう標的を3人の子供に絞っていた。この3人をつぎつぎと狙うブルース・ウィリス。2人目の標的は過去に抱いた女・スージーの息子だった。。
潜伏した民家にも組織の追手がかかる。
身に危険が迫ったことで「TK」能力を暴走させてしまう。「レインメーカー」はシドだと確信するジョー。サラはシドを必死にかばいしっかり育てる、「レインメーカー」にはしないから、と懇願しジョーは彼らを逃がす。
しかしブルース・ウィリスも彼女たちの居場所を突き止め、ついにシドとサラを追い詰める。
再び力を使おうとするシド、シドを殺さんと銃口を向けるブルース、銃口の前に立ちふさがる母親・サラ。そしてその光景を目の当たりにしたジョーが下した決断は…。
登場人物/キャスト
ジョー(青年期)/ [actor][name]ジョゼフ・ゴードン=レヴィット[nname]([altname]Joseph Gordon-Levitt[aaltname])[sameus urls=”http://www.imdb.com/name/nm0330687/”][image urls=”https://motetai.club/wdps/wp-content/uploads/2016/09/sub46.jpg”][aactor]
主人公のジョー。
犯罪組織の雇われ殺し屋「ルーパー」のひとり。未来から送られてきた「自分」を殺し損ねて「ループを閉じる」ことに失敗する。これによって組織に追われることになり、同時に逃がした未来の自分を追う。
演じるのはジョゼフ・ゴードン=レヴィット。
最近はけっこういろんな作品で目にする様になった役者さん。「50/50 フィフティ・フィフティ」とか最近の作品なら「ドン・ジョン」が有名かな?若干の東洋っぽさも感じる顔立ちだけど東洋の血は入っておらずユダヤ系らしい。
[actor][name]ブルース・ウィリス[nname]([altname]Bruce Willis[aaltname])[sameus urls=”http://www.imdb.com/name/nm0000246/”][image urls=”https://motetai.club/wdps/wp-content/uploads/2016/09/20130126212114.jpg”][aactor]
ジョー(老齢期)/ ブルース・ウィリス
もう一人の主人公、未来のジョー。
30年後の未来から組織によって過去に送られる。ここで過去の自分(青年期のジョー)に殺されるはずだったが逃げおおせる。未来の世界で妻を殺され、自分をも狙う組織を憎み、組織の親玉「レインメーカー」となる人物を過去の世界で殺してしまおうと探しまわる。
演じるのはブルース・ウィリス。
説明不要の大御所俳優ですね。彼の登場シーンまではある種のB級臭が漂っていていい感じのアングラさが感じられたのですが、彼が登場した途端いっきにダイ・ハード感のあるアクション展開になっていきます。苦笑
[actor][name]エミリー・ブラント[nname]([altname]Emily Blunt[aaltname])[sameus urls=”http://www.imdb.com/name/nm1289434/”][image urls=”https://motetai.club/wdps/wp-content/uploads/2016/09/2013041916495524e.jpg”][aactor]
サラ / エミリー・ブラント
逃亡するジョー(青年期)が逃げ込んだ民家に暮らす女性。
最初はジョーを警戒するが次第に心をかよわせる。作中で登場する超能力「TK」を持った人種である。一緒に暮らしている息子・シドの出生に纏わるわだかまりがあり、それに起因する親子間のミゾがあるようだ。
演じるのはエミリー・ブラント。
彼女の出演作だとボクはあんまり印象にのこる作品がないんだけど、「ヴィクトリア女王 世紀の愛」や「40オトコの恋愛事情」などに出演していました。さらに本作で「放送映画批評家協会賞アクション映画女優賞」にノミネートされたみたいです。
[actor][name]ピアース・ガニォン[nname]([altname]Pierce Gagnon[aaltname])[sameus urls=”http://www.imdb.com/name/nm3163952/”][image urls=”https://motetai.club/wdps/wp-content/uploads/2016/09/pierce-gagnon.jpg”][aactor]
シド / ピアース・ガニォン
サラの息子。
出生時にサラはシドを姉に預けて彼の元を去る。姉の死後、再びシドを育てることになるがそれ故にシドはサラを母親と認識していない。サラの血を受け継いでおりシドもまた強力な「TK」能力を持っている。能力の制御が効かず感情任せに力を暴走させてしまうことも…。
演じるのはピアース・ガニォン。
写真がヒジョーにダミアン感ある彼。実際の役どころも闇をかかえてますしね…。
映画「トゥモローランド」などにも出演、ボクが印象に残っているのは子供のアンドロイド・イーサン役を演じた海外ドラマ「エクスタント」でしょうか。
[actor][name]パイパー・ペラーボ[nname]([altname]Piper Perabo[aaltname])[sameus urls=”http://www.imdb.com/name/nm0005305/”][image urls=”https://motetai.club/wdps/wp-content/uploads/2016/09/2014031004395655d.jpg”][aactor]
スージー / パイパー・ペラーボ
ジョーが通っていた店の風俗嬢。
未来のジョーが「レインメーカー」を狙う過程で、彼女の息子が標的のひとりになる。
演じるのはパイパー・ペラーボ。
女性CIAエージェントを描いた海外ドラマ「コバート・アフェア」で主役を演じていたので印象にのこっている彼女。役柄故にバストトップもさらけだして体をはってるんですが、ブロンドアメリカンからイメージするようなナイスバディとは程遠く、ちょっと貧相な体型です…。
[actor][name]ポール・ダノ[nname]([altname]Paul Dano[aaltname])[sameus urls=”http://www.imdb.com/name/nm0200452/”][image urls=”https://motetai.club/wdps/wp-content/uploads/2016/09/looper04.jpg”][aactor]
セス / ポール・ダノ
脇役。ジョーの友人。
彼もルーパーのひとりだが、ジョーよりも先に自分の「ループを閉じる」ことに失敗する。組織によって捕らえられ最終的に殺される。
[actor][name]ノア・セガン[nname]([altname]Noah Segan[aaltname])[sameus urls=”http://www.imdb.com/name/nm0781913/”][image urls=”https://motetai.club/wdps/wp-content/uploads/2016/09/Looper_noah-segan.jpg”][aactor]
キッド・ブルー / ノア・セガン
ポンコツ。
組織に属するルーパーのひとり。カッコつけた言動がすべてから回るダメ男。上の人間に認めてもらおうと躍起になってジョーを追うが結局身にならずにやられる。
[actor][name]ジェフ・ダニエルズ[nname]([altname]Jeff Daniels[aaltname])[sameus urls=”http://www.imdb.com/name/nm0001099/”][image urls=”https://motetai.club/wdps/wp-content/uploads/2016/09/looper_03_stor.jpg”][aactor]
エイブ / ジェフ・ダニエルズ
ルーパーたちをまとめる犯罪組織の幹部。
未来からやってきている未来人。ループを逃がしたジョーを組織総出で追うが、未来のジョー(ブルース・ウィリス)によって殺される。
要素つめこみすぎ…?
話自体はおもしろかったし、個人的にはジョゼフ・ゴードン=レヴィットのクールすぎず熱すぎずな適度な温度感のある演技が好ましかったです。
が、タイムスリップなどのSF要素、超能力などのオカルト要素、アクションとちょっぴりの哲学要素が入り混じってちょっと雑多な感じは否めないかったです。とくにブルース・ウィリスが登場するシーンからは作風がガラッと大衆的に変わる感じがあって。。苦笑
完全なハッピーエンドというわけではなく、ジョーは死を選び、シドの死は回避されつつもその表情からはまだ闇が消え去っていない(ようにみえる)。シドを殺さなかったことで「レインメーカー」が生まれない未来を抑止できていないし、サラがきちんと親の役目を果たしシドを更生させたのか…はナゾだ。
要素詰め込み式の構成は何故なんだろうと考えて、なにかしらの原作があって実写化された作品なのかな?と考えた。
2時間映画に仕上げるために無理やり要素が詰まってしまった、ということなら納得もいく。けど調べてみたらどうやら監督・ライアン・ジョンソンによる描き下ろしっぽい。監督の前作「ブラザーズ・ブルーム」公開後に約3年の構想期間があるようなので、「それでこれかあ…」って感じではある。。
未来のジョーが過去で駆けずり回る理由に「レインメーカーの抹殺」が必要になり、さらにその標的となるシドの防衛機構として「TK」能力という設定が必要になり…という要素の後付け感が否めなかった。
あとがき
[rating]
見る前の段階で別の映画と勘違いしていて、見始めてちょっとたってから「あ、これ違うやつや…!」って気付きました。この「ルーパー」は以前にも観たことあった。
※ちなみに勘違いしてた作品は「ジャンパー」でした。。
近未来の世界、タイムスリップ、超能力なんて設定があるのでサイバーチックな表現があるかな、と思えてきますがそういうのはほとんどないですね。いたって現代的な描写で描かれています。これは良かったポイントかな、と。
変に未来感だしたらすっごいチープになってたと思うし。逆に日本公開用の予告版(下の方に載せてます)はそういうサイバーっぽい雰囲気(フォントとか)を出していて台無しな感じです苦笑。
映像やCGの質はチープじゃないし、演技やジョーの葛藤の描写はなかなか良かった。
けど総合的にみたら、ニッチユーザーライクな作品かというと、そういうわけでもなく。ブルース・ウィリス作品らしい大衆性に飛んだ作品かというと、そうでもなく。どっちのユーザー層にも満点をもらうのは難しそうな仕上がりではある。
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