CSチャンネル・スーパー!ドラマTVで人気の海外ドラマシリーズ「 THE FALL 警視ステラ・ギブソン シーズン3 」が始まったのでまとめレビュー。Xファイルのスカリー役で知られるジリアン・アンダーソンの最新作です。
毎週各話のレビューアップ予定ですので、一気に読みきれない場合は、ぜひブックマークしてください。
THE FALL 警視ステラ・ギブソン シーズン3 登場人物
あらすじの前に、本シーズンで登場する主要人物をチェック。
ステラ・ギブソン
北アイルランド、ベルファストで起きた殺人事件の調査に派遣されたロンドン警視庁の警視。
有能な捜査官でもあり、心理や行動分析に長けているギブソンは、すぐにいくつかの未解決事件との共通点を見出し、同一犯による連続殺人事件であると確信。部外者を敵視する傾向にあるベルファストで、地元警察を率いて捜査を開始するのだが……。
几帳面な性格で常に何かを考えているタイプ。唯一の趣味は水泳。仕事が最優先であり、プライベートは謎に包まれている。
演じているのはXファイルなどで知られる[actor][name]ジリアン・アンダーソン[nname]([altname]Gillian Anderson[aaltname])[sameus urls=”http://www.imdb.com/name/nm0000096/”][image urls=”https://motetai.club/wdps/wp-content/uploads/2017/05/1493968974-680×389.png”][aactor]。
ポール・スペクター
ベルファスト絞殺魔。
夫婦共働きで幼い子供が2人というごく普通の家庭を持ち、心理カウンセラーとして働きながら、子供の面倒もみる良き父親。一見、社会のルールに適応して生活している男のようだが、人知れず殺人を繰り返している。殺人のためには、日ごろからストイックなまでに肉体の鍛錬と“獲物”の入念なリサーチを怠らない。
犯行がエスカレートするにつれ、現実生活も破綻。ローズ・スタッグを誘拐・監禁した罪と殺人罪で逮捕されたのだが……。かつてはピーター・ボールドウィンと名乗っていた。
演じているのは[actor][name]ジェイミー・ドーナン[nname]([altname]Jamie Dornan[aaltname])[sameus urls=”http://www.imdb.com/name/nm1946193/”][image urls=”https://motetai.club/wdps/wp-content/uploads/2017/05/1493968977-680×453.jpg”][aactor]。
ジム・バーンズ
北アイルランド警察の警視長。ギブソンの主張する連続殺人事件との見方に当初は懐疑的だったが……。
ギブソンとの過去に未練あり。逮捕したスペクターが狙撃され、事態の収拾に追われる。
演じているのは[actor][name]ジョン・リンチ[nname]([altname]John Lynch[aaltname])[sameus urls=”http://www.imdb.com/name/nm0001487/”][image urls=”https://motetai.club/wdps/wp-content/uploads/2017/05/1493968980-680×453.jpg”][aactor]。
トム・アンダーソン
巡査部長。別の事件を担当していたが、ギブソンに誘われ捜査に参加することになる。
頭の回転が速く野心的なアンダーソンは、経験豊富なギブソンの下で働くのはまたとないチャンスと思い、捜査チームに参加するのだが、スペクターと共に銃弾に倒れる……。
演じているのは[actor][name]コリン・モーガン[nname]([altname]Colin Morgan[aaltname])[sameus urls=”http://www.imdb.com/name/nm2959880/”][image urls=”https://motetai.club/wdps/wp-content/uploads/2017/05/1493968985-680×453.jpg”][aactor]。
ローズ・スタッグ
法医学者ターニャ・リード・スミスの紹介で、“ピーター”という元恋人に首を絞められた経験をギブソンに話す。
“ピーター”との関係は、当時恋人で現在は夫となったトムに隠していた情事であったため、ためらいながらも警察に協力。
だが、突然自宅に現れた“ピーター”に、連れ去られ監禁されてしまう。その後、車のトランクの中から、瀕死の状態で発見されるのだが……。
演じているのは[actor][name]ヴァリーン・ケイン[nname]([altname]Valene Kane[aaltname])[sameus urls=”http://www.imdb.com/name/nm3442484/”][image urls=”https://motetai.club/wdps/wp-content/uploads/2017/05/1493968987-680×452.jpg”][aactor]。
ケイティ・ベネデット
子守りとしてスペクター家に出入りし、子供たちの面倒を見ていた近所に住む高校生。
スペクターに興味を抱き、その思いは徐々に恋愛感情に発展。連続殺人犯であることを疑うも、スペクターの言葉を信用し、アリバイ工作を手助けしていた。病院に運び込まれたスペクターの身を案じ、激しく動揺。
演じているのは[actor][name]アシュリン・フランシオーシ[nname]([altname]Aisling Franciosi[aaltname])[sameus urls=”http://www.imdb.com/name/nm4957233/”][image urls=”https://motetai.club/wdps/wp-content/uploads/2017/05/1493968990-680×452.jpg”][aactor]。
オーガス・ラーソン
スペクターの精神鑑定をすることになった精神科医。
犯罪を犯した患者を多く収容する厳重警備の施設を経営。スペクターを犯罪者としてではなく、患者として扱おうとしており、ギブソンとは意見を異にする。
演じているのは[actor][name]クリスター・ヘンリクソン[nname]([altname]Krister Henriksson[aaltname])[sameus urls=”http://www.imdb.com/name/nm0377631/”][image urls=”https://motetai.club/wdps/wp-content/uploads/2017/05/1493968969.jpg”][aactor]。
第1話「沈黙」(原題:Silence and Suffering)
あらすじ&ネタバレ
タイラーに撃たれたスペクターは救急車で病院へと搬送される。監禁されていたローズも病院にはこまれ一命を取り留める。
病院に同行したギブソンは動揺しながらも、二人の治療を見守る。手術室に運ばれることになったスペクター、医者の話によれば一命は取り留めるだろうとの見立てだが、彼に私刑を与えんと狙う者も多いためギブソンは警戒していた。
遅れて病院に運ばれてきた、アンダーソンは腕に被弾し重症ながらも命に別状はない様子。アンダーソンは負傷によって仕事への復帰を絶望視するがギブソンがそれをなぐさめる。アンダーソンは被弾時に彼女がまっさきにスペクターに駆け寄ったことを非難する。
ギブソンは「スペクターには生きて罪を償わせるべき」と自身の考えを伝えるのだが、アンダーソンは彼女がスペクターに特別な感情を抱いているのではないかと危惧していた。
スペクターの家族にも事態が知らされる。妻・サリーは子どもたちには「交通事故」だと偽って父親が危篤であることを伝える。サリーはスペクターの殺人に関するネット記事を検索していたが、彼女の目を盗んで、娘のオリビアがその記事を目にしてしまう。父親が殺人犯だと知ったオリビアはショックをうけるのだが。。。
手術を終え、なんとか一命をとりとめたスペクターは経過を観察することに。医師たちの間では「スペクターが殺人犯である」ことから治療することへの賛否の会話がかわされるが、担当医のひとり・ルーカスは「医療に差別を持ち込むべきではない」と一喝する。
事件を聞きつけ報道陣が集まり、ギブソンは記者会見を開くことになる。
が、ギブソンの行動を問題視していた警視監は、ギブソンは担当から外し代わりにジムを記者会見に出席させる。ギブソンは憤りつつもそれを受け入れるのだった。
記者会見をうけ、スペクターが被弾したことを知ったケイティは取り乱し、病院へ向かおうとするが、母親がそれを阻止する。ケイティは友人に頼んでスペクターの様子を見に行かせようとするが、彼女の友人たちは「殺人犯の様子見などするはずがない」と嘲笑する。
病院にはローズの夫・トムが駆けつけ妻が無事だったことに安堵する。いっぽうでローズがスペンサーへの想いを断ち切れず着いていったのでは?と勘ぐる。ギブソンは彼を励ましローズの回復を助けるよう諭す。
依然、昏睡状態であるはずのスペクターは一瞬、閉じた目を開くのだが。。。
第2話「混沌」(原題:His Troubled Thoughts)
あらすじ&ネタバレ
ジムは、報道メディアでスペクターの名前を正式に発表することをギブソンに伝える。
さらに事件の捜査本部が別の場所に移されることを報告。暗に事件の終息と捉えた動きにギブソンは憤る。ジムは、ギブソンが独断で下したアンダーソンの登用を挙げ、彼女が事件捜査に私情を挟んでいることを揶揄する。
タイラーの発砲に応戦し、彼を撃ち殺したフェリントンは聴取を受ける。タイラーを撃ち殺したことにショック受けている様子の彼女だがギブソンは彼女を慰める。
ジムは警察諮問委員会に、ギブソンはオンブズマンにそれぞれ聴取を受けるが、どちらも捜査に落ち度はなかった、と主張する。
オリビアはネット記事でケイティの友人・デイジーが「スペクターに会った」らしいことを知る。ケイティに電話をかけそのことを問うが、ケイティにとっても初耳だった。スペクターの名前が報道されたことで、オリビアとリアムは学校でいじめを受け始める。事態を憂慮した校長はふたりを休学させるようサリーに提案する。
術後翌日、スペクターは目を覚ますが、彼の記憶は数年前のものに戻っており、ここ近年の記憶を失っていた。当然自分が「ベルファスト絞殺魔」であることも記憶から消えていた。
ローズはスペクターが同じ院内に入院していることを知り、怯え「家に帰りたい」と訴える。本人の強い希望で退院することになる。
そのころケイティは、デイジーが「スペクターに会った」ことに憤慨していた。デイジーは「(会ったことは)ウソじゃない」と弁明するが、どちらにせよスペクターに不利な証言をしたデイジーを許すことができないケイティは、彼女の目に薬品(催涙スプレー?)を吹きかけその場を去る。
サリーはオリビアが父親の報道を知ったとしり、彼女に気持ちを伺うが、オリビアは「父親が人殺しだとは信じない」と語る。
サリーは病院の医師から、スペクターが記憶を失っていることを告げられたうえで、オリビアを連れて病室を訪れる。10年前で記憶が止まっているスペクターは大きく成長しているオリビアを見て驚く。娘を抱擁するスペクターの姿にかつての夫(=殺人鬼になる前の夫)を思い出すサリーだった。
サリーはスペクターのためにやり手の弁護士を雇う。「法の抜け道をつく」ことで有名なその弁護士がついたことでギブソンは裁判で苦戦を強いられることを予見する。
いっぽうで、ギブソンはスペクターの所有する倉庫を捜索、そこから被害者たちの大量の所持品が発見される。さらに、スペクターが書いたとみられる大量の日記も発見され、その記述からは他にも発見されていない被害者がいることが伺えるのだが。。。
第3話「記憶」(原題:The Gates of Light)
あらすじ&ネタバレ
ギブソンはスペクターの倉庫を創作してみつけた大量の日記を精査。日記に記されたスペクター自身の言葉やイラストから、彼の中の闇を垣間見ることになる。
日記と共に盗撮写真や女性物の下着が見つかったことから、スペクターが自供している意外の被害者がいるのでは…?と考えるギブソン。さらにスペクターが日記に記した女性たちの下着を盗み、自ら着用した写真が残されていた。ギブソンはこの性癖が後に絞殺魔に発展する要因だったのでは、と考えた。
ギブソンは日記に記された女性たちの安否を確認するため捜査に乗り出す。
記憶を失ったスペクターは、カウンセラーの聴取を受ける。
彼は確かにここ数年の記憶が欠落していた。殺人犯であることは告げられず「勾留中」だということだけを知らされたスペクターは「自分はいい人間だ」と語る。
ギブソンはスペンサーの妻・サリーの心労を危惧し、起訴の取り下げを検討するが上層部はそれを認めない。
いっぽうでサリーはギブソンに弁護士を雇うが、スペクターは記憶を失ってから初めて「自身が連続殺人犯」であることを知らされる。殺人の詳細を聴かされ動揺し困惑するスペクター。どの被害者も彼の記憶にはなかったが、唯一ローズだけは過去に交際歴があり彼の記憶にも残っていた。
ローズはギブソンの元にやってきて、拉致された時の様子を証言する。怯えながらは証言するローズだが、犯行当時スペクターは彼女に暴行を加えなかったことから、ギブソンは彼がローズを「愛していた」のではないか?と推測する。
翌日、スペンサーは病院内のカメラ通じて尋問を受けることになる。スペクターの弁護士・ヒーリーはスペクターの記憶障害を持ち出し、裁判をお超える状態ではない、と訴える。裁判長もそれを認め、精神鑑定が行われるまで審議は延期される。いっぽうでサリーはスペクターのアリバイ作りのために虚偽の証言をしたことを問題視され、彼女も後日法廷に呼び出されることとなる。
スペクターの精神鑑定を行うことになったオーガス・ラーソンはギブソンと彼の記憶障害について話すが、ギブソンはスペクターは「記憶障害を装っている」と訴える。いっぽうでオーガスは鑑定を厳正に精査したい旨を伝える。
いっぽうギブソンのチームは、件の盗撮女性の身元を特定。数年前に殺されていたことが判明する。事件の犯人は既に服役中だったが、その男が幼少期スペクターと同じ施設で育ったことが明らかになる。
そのころ、サリーは子どもたちに薬入りのミルクを飲ませ寝かしつける。放心状態の彼女は子どもたちを車の後部座席にのせて海へとやってくるのだが。。。
第4話「内なる地獄」(原題:The Hell Within Him)
あらすじ&ネタバレ
記憶を失っているスペクターは精神鑑定を受けることとなり、裁判の進展は鑑定が終わるまで持ち越される。
ギブソンたち捜査チームは鑑定が終わり次第スペクターを追い詰められるよう証拠がために奔走していた。いっぽうでスペクターの弁護を引き受けた弁護士・ヒーリーたちは、スペクターが自白するに至るまでの間、ギブソンとスペクターが親密な関係にあったのでは、と勘ぐり始める。「ギブソンに執着していたスペクターが、彼女の口車によって自白に誘導された」と主張する気なのだ。
スペクターの妻・サリーは二人の息子に薬を飲ませ、車ごと海へ入水自殺を図る。しかし通りがかりの人物によって未然に救出され、親子揃って病院へ搬送される。
事件の報道を聞きつけたギブソンは、自分たちの捜査と裁判が彼女を追い詰めたのだと感じ、深く憤る。彼女への起訴を決めた上層部とジムに怒りをぶつけるギブソン。病院へ搬送されたサラは放心状態、オリビアは一命をとりとめるが、リアムは意識不明。
ヒーリーはスペクターの聴取をしようと病院を訪れる。記憶を失う前の自白音声や、犯行現場で彼が自ら取った動画を見せて記憶を呼び起こそうとするが、依然記憶は戻らない。それどころか自身が凶悪な殺人鬼であることに憤り、パニックになってしまったスペクター。聴取は中断される。
いっぽう、ケイティは病院にやってきてヒーリーを介しスペクターに手紙を渡そうとするのだが、保釈違反を侵しているケイティは警官に見つかり、逃げるように病院を立ち去る。
スペクターは精神鑑定を前にサリーの心中未遂を聞かされる。未だ息子の記憶を取り戻さないまま、リアムの顔を拝顔し、スペクターは精神鑑定施設へと送られる。
ギブソンは鑑定を担当するオーガス・ラーソンに面会し、スペクターの倉庫から見つかった日記のコピーを見せる。異常さの伺えるポエムとイラストが描かれた日記を、今日意味深けによむラーソン。ラーソンはスペクターへ偏見を持たずに接しようとするが、ギブソンは「スペクターへの警戒を怠るな」と警告する。
捜査本部にもどったギブソンはふたたびローズの聴取を行う。ローズはスペクターと肉体関係を持った際に、彼が「死体になるよう」命じたことを明かす。
彼女の息を止め性交しその後蘇生させる、という異常な行為に及んでいた。
ギブソンはスペクター逮捕前にローズからの聴取に登場した「ピーター」(スペクターの以前の名前)という名前をスペクター本人に漏らしてしまったことを明かす。ギブソンは彼を牽制するつもりで口に出したのだったが、結果的にスペクターは、そこから「ローズが情報提供者」であることを察し、彼女を襲うに至ってしまった。その話をきいたローズはギブソンの判断ミスを責めず彼女を許すのだった。。。
第5話「傷」(原題:Wounds of Deadly Hate)
あらすじ&ネタバレ
ラーソン博士はスペクターの精神鑑定を開始する。が、スペクターの記憶は依然もどっておらず彼は事件の全容すら思い出すことができていなかった。
思春期の行動について問われたスペクターは窃視(覗き見)することで性的興奮だけではなく、幼少期に失った「家庭感」を垣間見、他人の生活を自分に重ねていたのだという。ラーソンは彼の幼少期の不足感や虐待の経験が、成人した後の犯行に影響を及ぼしていたのだろうと推測する。
ケイティは友人の顔に薬剤をかけたことや、保護観察違反を侵したことを問題視され収容施設へと送られることになる。しかしスペクターの言葉意外「意味がない」と考える彼女は判事や母親、自分の弁護士に対しても「みんな死んじゃえ」と悪態をつく。
スペクターの弁護士・ヒーリーは少しでも裁判を遅延させようと、警察とギブソンの倫理的な問題をあげつらい、彼女にありもしない男女関係の問題を結びつけて彼女の評判を落とそうと画策する。
ギブソンの捜査チームは過去にイギリスで起きた事件を再調査、トムはアルバレスという人物がおこした事件について調べ、彼が「警察の誘導尋問に乗せられ自白し、真犯人であったらしいスペクターが野放しになった」と考える。アルバレスの聴取を行うことを知ったバーンズは、スペクターが収容されていたゴートナクル養護施設にアルバレスも収容されていた事実を明かし、さらに彼らが施設で性的虐待を受けていたらしいことも判明する。
トムとフェリントンは収監されているアルバレスの聴取を行う。彼が警察に誘導尋問され犯人に仕立て上げられたことを問い詰めると、アルバレスはその理由を語る。ゴートナクルでの性的虐待を経験した者同士、彼らにはある種の絆があった。さらにアルバレスは「スペクターがゴートナクルで、1年間毎朝毎晩、神父(看守役)の慰み者にされていた」ことを告白する。
トムの報告を受けたギブソンはアルバレスの証言を元にスペクターに聴取を行うこととなる。
トムとギブソンは倉庫で見つかった日記や証拠品を提示するが記憶を失っているスペクターには心当たりもない。次いでトムはアルバレスの写真を提示、それには彼も心当たりがあった。記憶を失っているとされる帰還よりも以前に彼と会っているのだから…ギブソンたちはアルバレスの被った罪でスペクターを再逮捕しようとする。
自分の知らない情報が次々と出てきて焦ったヒーリーは聴取の中断を求める。
最終回 第6話「愛さない者」(原題:Their Solitary Way)
あらすじ&ネタバレ
スペクターは警察に突きつけられたアルバレスの証言を思い起こしヒーリーに語って聞かせる。
2002年にアルバレスと再会を果たしたスペクターは酒場で出会ったスーザンという女性を誘い3人で彼女の部屋へ。アルバレスとスーザンはセックスをはじめ、やがてアルバレスが買い物に出かけるとスペクターは彼女に「窒息プレイ」を試し死に至らしめる。しかしスペクターはこの件では逮捕されず、何故かその場にいなかったアルバレスが殺人容疑で収監されることとなった。
スーザンを殺してからスペクターとアルバレスは一度も連絡をとっていないにもかかわらず、アルバレスは自らスペクターの罪をかぶるような真似をした。
聴取にもどるとアンダーソンはその点を追求するが、スペクターにはその理由がわからなかった。
するとギブソンがクチを開き、ゴートナクルで神父の慰みものになっていた際に「アルバレスを後継者にすることから見逃した」こと(第5話参照)からアルバレスがスペクターに恩義を感じているのだと語る。
ギブソンはスペクターが記憶を失っていることを「茶番」と称し自白を迫る。スペクターはあくまで記憶を失っていることを強調しつつも、「ベルファスト絞殺魔であるスペクター」という人格に興味をいだきはじめた、と語る。もはやヒーリーは口出しできない雰囲気。
ギブソンは尚も「茶番をやめろ」と迫ると、スペクターは一瞬のスキをついてギブソンに襲いかかり彼女の顔面を何度も殴りつける。とっさにアンダーソンが止めに入るが凄まじい力で左手をおられてしまう。突然のことにヒーリーは身動きできず、遅れてやってきた看守によってスペクターは取り押さえられる。
聴取の様子を別室でモニターしていたジムは取り乱した様子で駆け寄るが他の捜査官たちによって制止される。
ヒーリーは尚も彼の弁護を続ける意志を見せ、彼の暴力性を「精神障害」として無罪を訴えようとするのだが、暴行の一部始終を目撃したヒーリーの助手・ウォレスはすっかり怯えてしまい「弁護士生命をたってでもスペクターの弁護から降りる」と言い出してしまう。ヒーリー困惑。
ギブソンは病院へ、スペクターは元いた精神病院へと送り返される。
神経学医はCTやMRIからもスペクターの脳に物理的な障害は一切見当たらなかったことから、ラーソンの精神鑑定が誤りだったと主張する。それでもラーソンはスペクターの精神鑑定を続け、彼の真意を見極めようとしていた。
そのころ少年収容施設に入れられたケイティは、食事に出た肉の骨を使って自傷行為に走る。ケイティに面会したギブソンはスペクターに襲われたことを明かし、彼女が抱え込んでいる「怒り」に理解を示そうとする。
スペクターは精神病院に入所している患者・ベイリーを懐柔し施設内で騒動を起こさせる。スペクターは彼が騒いでいる間に隔離エリアをすりぬける。道中ラーソンと鉢合わせしてしまったスペクターはためらうことなくラーソンの顔面を殴打、何度も殴りつけて気絶させ、彼の衣服からベルトを持ち去り、施設の中へと戻ってくる。
その足でベイリーの部屋に姿を潜めたスペクターは、看守たちによって部屋に戻されたベイリーにそっと近づきベルトで首を締めあげ殺してしまう。殺したベイリーをベッドに寝かせると、スペクターは自らビニール袋をかぶり、首にベルトを掛け窒息プレイに及ぶ。やがて気を失ったスペクターはそのまま絶命する。
その知らせを受けたギブソンはケイティとの面談を切り上げ精神病院へとやってくる。ちょうど虫の息のラーソンが搬送される最中だった。
施設に入りスペクターの遺体を目の当たりにしたギブソンには様々な感情がこみ上げ絶句する。
ベルファスト絞殺魔事件は容疑者死亡によって4件の殺害をスペクターの犯行と断定。ラーソンは一命をとりとめ、ジムは事件の責任者を辞することになる。
事件解明に尽力したギブソンには賛辞が送られるがギブソンがそれを喜ぶはずもなかった。
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