ブログを運営するために契約していたサーバーの更新期限が少し先に迫ってきていたので、まえまえから気になっていた XSERVER (エックスサーバー)に乗り換えることにしました。
実のところ、更新まではもう少し時間の猶予があるのですが、ギリギリになっていろいろ手間取るのも嫌なので早めに決断、即実行。というぐあいに、引っ越し作業をしたのでその手順を備忘録として書こうと思います。
wpX からの卒業
ボクはこれまで「wpX」というWordPressサイト専用のサーバーを契約していました。転送速度が早く、それでいて運用が楽そうなのが選んだ決め手でした。実際、初心者のボクにも使い勝手はよかったです。
他サイトも含めて1年弱ほど利用してきましたが、サイト運営をしているうちに自分でも技術的な部分をいろいろいじれるようになってきたこともあって、wpX特有の制限がわずらわしく感じ始めたのが他サーバーへの乗り換えを考え始めた要因といえます。
(セキュリティ的な理由からだそうですが)自由にpluginsディレクトリを設置できなかったり、データベースが10個までだったり(=10サイト運営が上限)。
先々いろいろやってみたいこともあったので、次の更新を機に別のサーバーへ移ろうと思っていたのです。
で、いろいろ検索しながら考えていたのですが、WordPressサイトがメインとなるためやはりワードプレスとの相性がよいというのは大前提。
※以前、X◯EAで運営していた際には体感としてもWordPressサイトは無理があるのかなあ…と感じたりもしたので
Pagespeed insightsなどで表示速度を気にかけたりもしているので、接続速度も重要でした。いくつか候補はあったものの、その中で価格的にも手の出しやすいエックスサーバーに決めました。
要領はそんなにいらないので一番お手頃なX10プランで契約。1年契約だと初期費用込み16,200円にして月額1080円という手軽さなので助かります。
もともと契約していた「wpX」サーバーと同じエックスサーバー株式会社が運営するサーバーサービスです(wpXが下位互換にあたるのかな?)。
正直言って、wpXは初心者向けのサービスではあるもののサポートはあまり手厚くなくド初心者の状態では、冷たい印象を受けました(あくまでボクの場合は、ですが)
なので、同じ会社のサービスという部分でサポートにはあまり期待できないのですが、そこは自分で勉強してなんとかしたろ!という気概の元、サーバーのスペックを取る結果になりました。
XSERVER (エックスサーバー)へのお引越し①
エックスサーバーでの登録を済ませたらまず「インフォパネル」からログインします。
エックスサーバーは契約すると10日間の無料お試し期間がついてきますが、この期間中は使えない機能などもあるためお試し感覚でなく本契約づもりの場合は、すぐに支払いも済ませてしまいましょう。ログインして画面左のメニューから「決済関連」→「料金のお支払い」にすすみ決済。
決済がすんだら、インフォパネルのトップにもどり「ご契約一覧」のなかから「サーバーパネル」の「ログイン」をクリックして開きます。
サーバーパネルのログイン画面が表示されるのでIDを入力します。この際に入力するIDは前項の「インフォパネル」にログインするものとは別のIDとなります。登録時に別々のIDを設定することになるので、間違えないように留意しておきましょう。
サーバーパネルも管理画面デザインはインフォパネルとほとんど一緒です。
旧サーバー内のデータをお引越し
つぎに今まで利用していた旧サーバー内のデータをお引っ越し用に箱詰めします。新規でサイトを立ち上げる場合はこの項目は必要ありません。
データのお引越しには「Duplicator」というプラグインを使うと便利です。
旧サイトのWordPressにログインしプラグインの新規追加から「Duplicator」をインストールし、お引越しファイルを準備します。このプラグイン利用手順の解説は様々なサイトさんでされているので省略します。
Duplicatorでinstaller.phpとzipファイルが用意出来たら、ひとまずデスクトップにでも保存して次の項目へうつりましょう。
また、このお引越し準備作業は次項の「ドメインの設定」前に必ずやっておきましょう。ドメインが変ってしまうとサーバーによってはWordPressの管理画面にアクセスできなくなる場合がありますので要注意!
ドメインの設定
つぎにドメインの設定を行います。
新規でサイトを立ち上げる場合はエックスドメインというドメイン取得サービスもありますので利用してみてもいいでしょう。ボクの場合は既に運用している「motetai.club」のドメインを別の業者で取得していたため、これをエックスサーバーで運用できるように設定します。
サーバーパネルにログインしたら、左メニューの中から「ドメイン設定」を選択します。つぎに「ドメインの追加設定」タブをクリックし、取得済みのドメインを入力し「ドメインの追加」ボタンをクリックします。エックスサーバー側でする作業はこれだけです。
つぎにドメインを取得・運用している業者での設定が必要になります。各業者の管理画面などからネームサーバーの設定ができるページを探しましょう。設定ページヘ辿りついたら、ネームサーバーを下記画像のように変更します。
設定を保存したらコチラ側の業者での設定も完了です。正常に変更が反映されれば通常数時間〜24時間のうちに設定が反映されます。その間、ドメインには一時的にアクセスができなくなりますので、作業時間はアクセスの少ない時間や深夜帯などを狙ったほうがよいかもしれません。
ドメイン設定が反映されると下記画像のようにエックスサーバー側が用意した表示に切り替わります。これを確認したらサーバーにファイルを設置してOKです。
エックスサーバーへのお引越し②
ドメイン設定が完了したらつぎはサイト内のファイルを引っ越しします。まずはドメイン設定が完了したエックスサーバーの内部を確認してみましょう。
インフォパネルの「ファイルマネージャ」からログインしてもいいですが、FTPソフトが使える方はそのほうが何かと便利です。ちなみにボクはCyberduck(サイバーダック)というソフトを使っています。UIも見やすいし無料で使えるのでオススメ。
FTP接続用の設定項目はサーバーパネル左メニューの「FTPアカウント設定」→「FTPソフト設定」から確認できます。サーバー内は設定したドメインごとに自動でディレクトリ(フォルダ)分けされていますが、サーバー直下(ルート)にアクセスしたほうがボクは便利だと思っているので、ルート接続1本にしています。
設定したいドメインのディレクトリを開きましょう。開くとさらに自動で用意されたディレクトリ郡が並んでいます、ここは無闇にいじらないように注意。「public_html」というディレクトリの内部がサイトを構成するファイルを設置する場所になります。「public_html」を開きましょう。
通常であれば、必要なファイルはまだなにもありません。あるのは下記画像のような3つのファイル。これは前項で示した、エックスサーバー側が用意した表示のためのファイルです。必要なければ「index.html」と「default_page.png」は削除しても問題ありません。
このスペースにWordPressを設置していきます。ドメイン直下(たとえばmotetai.club/〜)にワードプレスを設置する場合はこのまま次のステップに進みます。ドメイン直下でなく、ディレクトリを用意しそこにワードプレスを設置したい場合(たとえばmotetai.club/wp/〜 など)は、任意のファイル名で空のディレクトリを作っておきましょう。
WordPressをインストール
エックスサーバーではサーバーパネルからWordPressの基本システムを自動インストールする機能がついています。とくにこだわりがなければこの機能を使いましょう。ただし、インストールされるのは最新版のWordPressとなるため、なんらかの理由で古いバージョンが使いたい場合は手動インストールが必要です。
これについての説明は省きますので、ググッてください…。
サーバーパネル左メニューの「ホームページ」から「自動インストール」→任意のドメインを選択→「プログラムのインストール」の順で選択。「WordPress 日本語版」の「インストール」をクリックすると下記のような設定画面が出ますのでお好みに合わせて設定しましょう。
前項でふれたように、ドメイン直下以外に設置したい場合は「インストールURL」の項目で任意のディレクトリを指定します。
インストール設定が完了すると自動生成されたパスワードなどの詳細情報が表示されますので、この画面をスクショするなりコピペするなりまるっと保存しておきましょう。
旧サイトデータを読み込む
さきにDuplicatorで吸いだした旧サイトのデータを新しく設置したこのWordPressに流し込みます。
ファイルマネージャ、もしくはFTPソフトでWordPressを設置したディレクトリの中(もしくはルート)にinstaller.phpとzipファイルをアップします。次にアップしたinstaller.phpにブラウザからアクセスします。(motetai.club/installer.php もしくは motetai.club/wp/installer.php とか)
旧サイトのデータをインストールする設定をします。画面上で「Host」「Name」「User」「Password」の入力欄がありますが、さきほどまるっと保存した設定情報を参照します。
- 「Host」→ サーバーパネル左メニューから「MySQL設定」→「MySQL一覧」の下部に「MySQL5.5 ホスト名」があるのでこれを参照
- 「Name」→ 設定情報のMySQLデータベース名
- 「User」→ 設定情報のMySQLユーザ名
- 「Password」→ 設定情報のMySQLパスワード
設定がうまくいけばデータが流し込まれ旧サイトと同じ状態になっているはずです。WordPressへのログインアカウント、パスワードも旧サイトのモノに変更されていますので留意しましょう。ログイン後はWordPress管理画面上にinstaller.phpとzipファイルの削除を促す英文が表示されると思います、インストール後はセキュリティのためにも削除しておくのが無難でしょう。
あとがき
引っ越しの作業は以上です。案外かんたんでしょ?
ちなみにwpXから引っ越してきた場合、「wp-content/mu-plugins」のディレクトリ内に「wpx-accelerator.php」というファイルが入っています。これはwpX運用によって自動生成されたファイルですのでエックスサーバー上で運用していくには必要ないファイルですので削除しておきましょう。
また新規契約者にはSSL契約が1年無料などの特典もあります。これについても設定手順を記事化しようと思ってます。
追記:エックスサーバーでのサイトSSL化の手順をまとめました