第1話「闘争 Part1」あらすじ
原題は “My Struggle”
X-ファイル解散から13年後。
スカリーはワシントンDCにある「悲しみの聖母病院」で医者の職についていた。
FBI時代の上司・スキナーはモルダーに伝えたい事がある、とスカリーを経由して連絡を取りたがる。ネット番組の司会者 タッド・オマリーがFBIを通じてモルダーとスカリーに接触を求めてくる。モルダーは彼の番組を見るなり「こんなボンクラが僕らに何のようだ?」と毒づくがスカリーも同行することを条件に面会を承諾する。
オマリーはUFOを信じ、911の事件も国の自作自演だと考えている。
モルダーは金儲けのための陰謀説だと見透かすが、オマリーは過去のUFO絡みの事件について独自に詳細に調査しており、その知識量を伺ったモルダーは彼の本気さを受け止める。オマリーは国はUFOを使い何か邪悪な陰謀を企てていると考え、独自に調査をしていたらしい。
真相の究明と発表にあたり、オマリーはある証拠をモルダーとスカリーに見せ助言を請う。
オマリーはふたりをスベタという女性に引き会わせる。
彼女はUFOによって何度も誘拐され、人工的に妊娠させられ、赤ん坊も彼らに奪われた、と訴える。彼女のお腹には無数の不可思議なキズ跡が残っていた。過去のX-ファイルの調査でモルダーは彼女と会ったこともあるらしかった。
モルダーもスカリーも彼女の話に懐疑的だが、宇宙人のDNAを移植されたという彼女の話を確かめるためにスカリーがDNA検査を行うことに。
検査を行う最中、彼女は「他人の心を読むことができる」とスカリーに告げる。
意識的ではないが時には触れずに物を動かすこともでき、それらも宇宙人の実験の所為だ、と話す。それを聴いたスカリーは嘲笑した態度を取るが、彼女もまた誘拐された過去があることを言い当てられビックリ。。。
その頃、モルダーはオマリーに連れられ、どこかの倉庫のような場所に連れてこられる。
そこにはファラデーケージ(導体に囲まれた空間/実験装置のようなモノ)に囲まれた飛行機のような機体が横たわっていた。科学者のガーナーによって作成されたらしいその機体は、燃料を必要とせず宇宙に存在するトロイダルエネルギー源を利用してシンプルな原理で動く飛行機であった。1940年代からこの技術は存在していたが、世界のエネルギー財源は原油とされていた時代、無尽蔵に使用できるエネルギーは金にならないため、政府によって隠されてきたのだ、とガーナーは話す。
さらにその期待は瞬時にその場から消えることが出来る。
新元素・ウンウンペンチウムを利用し、ワープ航法を可能にしていたのだ。(ウンウンペンチウムは創作ではなく実在するとされる元素。似たような発想がマーベル映画「アイアンマン」などでも登場する)
彼の同僚が似たような物を作った際には、政府によって破壊されてしまったらしい。
驚嘆するモルダーは、いったい何処からこのような技術と素材を得たのか?と尋ねる。
問いに呼応するように1940年代に起きたロズウェル事件の回想シーン。
ニューメキシコ・ロズウェルに墜落したUFO、現場にとある軍医が招集される。
UFOの残骸の回収とともに、機体から這い出してきた宇宙人の生き残りが発見される。一帯を包囲した軍は宇宙人を危険視し射殺するが、この軍医は宇宙人の遺体を持ち帰り研究を始める。(おそらくこの過程で得られた技術、情報がガーナーの飛行機にも利用されている…?)
情報を得たモルダーはある考えにたどりつく。
赤ん坊を奪われたというスベタの話を詳しくききそれはより確信的なものへと変わる。モルダーは墜落した宇宙船から得た技術を元に人間(アメリカ政府)がUFOの開発や人体実験を繰り返していたのだ、と考える。
これまで「異星人による陰謀」だと考えていたモルダーだが、それも全て政府によってそう信じこまされたモノだと考え至るモルダー。スカリーはまたしても荒唐無稽な事を言い出したモルダーに呆れてしまう。
真相に近づいたと感じたモルダーはX-ファイルを再開させようと動き出す。
スキナーに接触、完全には彼を信じられない様子のモルダーだが、X-ファイル再開に向け結託する。
モルダーはロズウェル事件の例の軍医の男(時間がたっているので老人になっている)と密会する。
全貌を知ったモルダーは、人体実験をした張本人であるその老人から事の真意を引き出そうとする。老人は薦めるでも止めるでもなく「彼らを甘く見るな」「ロズウェルは真実を隠す煙幕だ」とだけ言い残しその場を去る。
モルダーは自分が真実に近づいている実感を得て高揚するが、スカリーは「アツくなって周りが見えなくなっている」と冷静。そこへオマリーも現れ、モルダーが詳細を語り出す。
第2次大戦後、高度な科学力をもった宇宙人は水爆実験等を行うようになった人間の行末=戦争や兵器によって人間が自滅することを危惧しはじめる。人類が絶滅することを防ごうと地球にやってきたがロズウェルに墜落。その現場から得た技術と生化学の研究を利用し人間への移植実験を行う。その真相隠蔽に、得た技術で再現したニセUFOをつかって “異星人による誘拐” をでっちあげた、というのだ。
オマリーは自分の番組でこのことを全てを暴露する、と豪語する。
スカリーは「馬鹿げてる、恐怖を煽るだけ」「無責任すぎる」と嘲笑するが、モルダーやオマリー、スベタは「隠している方が無責任」だと考える。
そこでスカリーは「スベタのDNA検査は陰性だった」と告げる。「異星人の遺伝子実験などなかった」と。
翌朝、スベタは「オマリーにウソをつかされた」と告発する動画がネットに出回る。
「(政府によって)手を回されたか」と悔しがるモルダー。直後、スベタは姿を消す。さらにガーナーの秘密施設は軍によって破壊されガーナーや科学者たちも殺される。オマリーのホームページは突如閉鎖され、全てが政府によって隠蔽されてしまった。。。
モルダーは憔悴、スカリーは事態を察知し「スベタを保護しなければ」と発言。
「検査は陰性だったのに?」とモルダーが返すと、スカリーは彼女の血液を再検査したことを告げる。(スカリーは明言しなかったがスベタ、スカリー、スカリーの子供にそれぞれ同様の遺伝子ゲノムが発見された、ことを示唆していた。スカリーも誘拐されており、子供はその後に生まれたため、スベタに同様の遺伝子があったのは誘拐が事実だったからだ、と推測できる)
そこへスキナーから緊急の召集がかかる。モルダーは「X-ファイルに挑む覚悟は?」と尋ね。スカリーは「選択の余地はないでしょ…」と。
そのころ、スベタは車を走らせ逃亡を図っていた。
モルダー曰く「死ぬほど脅かされた」であろうスベタはどこかに身を隠すつもりだったのだろうか。人気のない道にさしかかると車が不自然に急停車する。すると車の頭上にUFOが現れ、逃げようとするスベタもろとも車を爆破してしまったのだった。。。
あとがき
[rating]
ひとまず観た感想、10年越しの新シーズンめちゃめちゃゾクゾクさせてくれます!
モルダーもスカリーもやはりそれなりに経年劣化していて、とくにモルダーはおっちゃん感すごいんですが、それでもこのキャストで新シーズンが見れるのはケッコー感動モノ。
スキナー役のミッチ・ピレッジはほとんど見た目に違いを感じないのがちょっと不思議。
後半の政府による隠蔽のくだりでは、911テロやエドワード・スノーデン絡みのことも交えて描写されているんですが、こういうことも「フィクションの中の陰謀説」にまとめあげてしまってるところが、なんか妙にリアルな怖さも感じてゾクゾク…。
X-ファイルの復活事態が壮大なプロパガンダにも思えてきちゃったりして。。。なーんて。苦笑
これまでのシーズンで不明瞭だった部分が、ハッキリと「人間の仕業だった」名言されてるのは意外だったんですが、今後のエピソードでそこら辺が二転三転する可能性もあるのかな。。。?
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