【映画レビュー】ザ・ギフト を観てきた

ザ・ギフト

最後の贈り物…真相は?

ロビンが倒れた際に、家に忍び込んだゴード。
奇しくもそのタイミングとロビンの妊娠期間はちょうど辻褄が合ってしまう。それもおそらくはゴードの計算のうち。

ようやくできた子供が、実は自分ではなくゴードの子供かもしれない…という強烈な猜疑心をサイモンに植え付ける。そして苦悩するサイモンの姿をみたゴードはようやく復讐心を満たすことができた…のだろうか。。。

 

ゴードが言ったように、自分の子供かどうか、目を見ればわかるのかはともかくとしても、後々親子鑑定でもなんでもすれば真実は明らかになるだろう。
それを考えればやはり、ゴードはロビンには手を出していないんじゃないか、とボクは思う。ロビンは充分に恐怖を感じていたとはいえ、ゴードの害意は一途にサイモンにだけ注がれていたように思うし。

病院に現れたシーンではアームホルダーなんかつけて、サイモンからの暴行を誇張してみせたりもしていたけど、それはあくまでロビンを怖がらせないための予防線だったのかなあ、とも思う。

ラストシーンの時点で、とことんサイモンの精神を打ちのめしたことでゴードの復讐劇は完成したのか。。。
最後、サイモンを見つめるゴードの眼差しはそれを表しているのだと、思いたい…。

ザ・ギフト

感想&あとがき

[rating]

単なるサイコスリラーとして捉えるなら、人が死ぬわけでもなく手縫い感じに思えてしまうのですが、逆にゴードによる復讐劇として考えれば、実にあっぱれな展開。
仕事を奪い、ご近所の信用も奪い、最愛の人の気持ちも奪い、そして家庭すら奪う。サイモンが他者に対して身勝手に狡猾に冷淡にふるまった報いを、これでもかと味あわせた様は「いい気味」としか思いようがない。苦笑

この映画で重きに捉えるべきなのは「サイコパスなゴード怖ぇ…!」ではなくて、サイモンのような加害者タイプの人間は自分のしたことの重みを理解せずいつの間にかなかった事にし、挙句いい歳の大人になっても本質的に変わらない、という部分であろうとボクは感じました。

なかなか先読みさせない展開と、単純に善悪として割り切れない気持ちの悪さが、なかなかに深みを感じさせる作品でした。

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