第1話「歴史を守れ」あらすじ
原題は “Pilot”
ある日、科学企業・メイソンインダストリーズの研究施設をテロリストが急襲。施設で開発されていたハイテクマシンが突如姿を消す。
襲撃事件を受けて、DHS(国土安全保障省)のデニースはとある人物たちを招集する。
招集された人物のひとり、ルーシー・プレストンは大学で歴史を教える講師として務めていた。
同じく歴史を教えていた母・キャロルは寝たきりの重病。妹・エイミーと看病をしながら生活していたある日、DHSのエージェントが彼女を訪ね理由も告げず彼女を招集。
メイソンインダストリーズに連れてこられたルーシーはそこで、招集されたもう一人の人物 ワイアット・ローガンと出会う。
どこか斜に構えた態度の彼に違和感を覚えつつ、現れたデニースに促されるまま「仕事」に就かされるルーシー。
デニースが彼女たちを招集した理由ーーー。
それは、テロリストとして指名手配されている人物 ガルシア・フリンによってメイソンインダストリーズが急襲され、開発していた「タイムマシン」が奪われてしまったからだという。にわかには信じられないルーシーとワイアットだが、監視カメラには瞬時に消失するタイムマシンが映像に収められていた。
メイソンインダストリーズの代表 コナー・メイソンは政府監視のもとタイムマシンの開発に成功、過去にもタイムトラベルを成功させていると明かす。
フリンが過去に飛び、歴史に影響をおよぼすことを阻止し、奪われたタイムマシンを取り戻すのがルーシーたちの任務。
元特殊部隊員のワイアットと、歴史に詳しいルーシーの知識は過去に飛ぶ上で必要不可欠な要素だ、と語る。
ルーシーは断ろうとするのだが、「歴史に直接触れられる」という歴史の講師としてまたとないチャンスに突き動かされ、計画に参加することに。
フリンはどうやら、1937年5月6日アメリカで起きた「ヒンデンブルク号爆発事故」(詳しくはこちらを参照)の数時間前に移動したらしい。彼がこの事故に何らかのカタチで影響をおよぼし未来を変えようとしているのでは、と考えた一行はこれを阻止しに向かう。
メイソンインダストリーズが作った旧式のマシンを使い過去に向かうことになったルーシーとワイアット。パイロットとしてメイソンインダストリーズのエンジニア ルーファス・カーリンも同行することに。
マシンが作動し3人は1937年5月6日にタイムスリップする。
3人はフリンの情報を集めるため、とあるバーに入店する。時代は第2次世界対戦の直前。
未だ黒人差別が根強い時代にあって、身の危険を感じたルーファスはひとり店を出る。店のなかでルーシーは爆発事故で亡くなったとされる記者 ケイト・ドラモンドを見つける。彼女をひとめ観て何かを感じたワイアットはケイトに近づきフリンの情報を聞き出す。
ケイトによればフリンに似た男がヒンデンブルク号の停泊する飛行場の仕事にありついた(バーで仕事をもらった)らしい。
3人はケイトの情報をもとに飛行場へ向かう。
歴史を変えないため、ケイトが数時間後には事故に巻き込まれて命を落とす、ということは本人にだまっていたルーシー。
ワイアットは彼女に忠告しないのか?と不憫そうだが。。。
飛行場にやってきた一行。
ヒンデンブルク号が停泊する瞬間、フリンが何かを企てるはず、と踏んだルーシー。3人は現場でフリンを探す。ルーシーはフリンを目撃後を追う。
事故の時刻が迫り、現場にケイトの姿を確認したワイアットはいてもたってもいられず彼女を現場から引き離そうと抱きかかえる。もちろん抵抗するケイト。
しかし事故の時刻が過ぎても爆発は起こらず、ヒンデンブルク号は平穏に停泊する。
「爆発するはずじゃ…?」と不思議そうなルーファス。
フリンを追ったルーシーはフリンの部下に捕まってしまう。が、既の所でワイアットが部下を射殺。
ルーシーは無事だったが、フリンによって過去が変わってしまったことに焦るルーシー。更に未来から銃を持ち込んだことにも焦るルーシー、当時はナチスの占領下にあって、未来の銃がナチスの手に渡ったら大変だ、と焦る。
フリンの部下が爆弾の起爆装置のような物をもっていることに気づくルーファス。フリンはヒンデンブルク号が停泊後、要人を乗せて離陸した際に爆弾を作動させ要人ごと殺し未来を大きく変えようとしているのだと、ルーシーは悟る。
計画を止めなくては!と焦る一行の前に、警察があらわれる。銃を持ったワイアットと転がるフリンの部下の死体。3人は警察に拘留されてしまう。
拘留され為す術ない3人。
ルーシーはワイアットがケイトを助けて未来を通うとしたことを責めるが、彼は亡くした妻に似たケイトを放っておけなかったと語る。
夜明けにはヒンデンブルグ号が離陸し、爆破計画が始動してしまうと焦るルーシー。
ワイアットは拘留された檻から抜け出すためにルーシーのブラジャーのワイヤーを抜き取り、檻の施錠を外す。ルーファスを囮にして監視をいなし、見事脱獄に成功。
3人はヒンデンブルグ号へ急ぐ。
船内に潜入した3人は乗船していたケイトと遭遇。
船がテロリストに狙われていることを伝え、爆弾を探す。ワイアットが爆弾を見つけるが、時既に遅しヒンデンブルグ号は彼らを乗せて離陸してしまっていた。
ワイアットは爆弾を解除しようと奔走、ルーシーとルーファスはなんとか着陸させようとナイフを片手にハイジャック犯を装って船主を脅す。
その甲斐あって、ヒンデンブルグ号は高度を下げはじめる。しかしその様子をみて不審におもったフリンは部下をヒンデンブルグ号に差し向ける。爆弾を解除しようとしているワイアットを見つけた部下は襲いかかり乱闘。
既の所で爆弾を解除することに成功するが、フリンの部下が銃を発砲、弾が跳弾して引火しヒンデンブルグ号は炎上する。
あわてて逃げ出すルーシー達、炎上する船体を前になんとか命をつないだ一行。
だがルーシーの目の前にフリンが現れる。ルーシーの名前はおろか彼女の素性を知っている風な彼は、ルーシーの筆跡が残る手帳を開いて見せる。彼女にはそんなものを書いた記憶はないのだが、彼は「いずれ書く」と意味深発言。
フリンはDHSがなぜこの任務にルーシーを選んだのか、を聞けと忠告。「リッテンハウスのことも聞け」とも伝える。何のことだがわからないルーシー。
ルーシーとフリンが対面している様をみてワイアットは彼に銃を向ける。
とっさにルーシーを人質にとったフリンだが、ワイアットは構わず発砲、フリンは軽症を負う。フリンも応戦して発砲するが、弾はワイアットを外れ後ろに立っていたケイトに命中してしまう。
フリンはそのまま逃亡。ケイトはショック状態に陥る。
ワイアットが彼女を抱きかかえ声をかけ続けるなか、ケイトは絶命してしまうのだった。。。
ルーシーたち3人は任務をおえて帰還する。
過去が変わってしまったことで、戻ってきた現在にも影響が出てしまっていた。
「ヒンデンブルク号爆発事故」は5月6日から5月7日早朝のできごとに変わり、犠牲者となったのはケイトとフリンの部下のふたりだけ。事件の犯人は身元不明のハイジャック犯(ルーシーたちのこと)という新たな “歴史” に変わってしまっていた。
フリンの大量殺人計画は阻止したが、その所為で未来が変わってしまったのだ。
ルーシーは「リッテンハウス」とは何か?とデニースに問うが、彼女には見当もつかない様子。さらにルーシーは、フリンの目的は国の体制を根幹から変えること、だと推測。まだアメリカが国としてまとまっていない時代を狙い歴史を変えようとしている、のだと考察する。
だとすればフリンは今後も事件を起こす。いまだ奪われたマシンも回収できておらず、3人は再び招集されるであろうことをデニースに告げられる。
自宅に帰ってきたルーシーは信じられない光景を目撃する。
寝たきりになっていたはずの母親・キャロルがキッチンに立ち元気そうに料理をつくっているのだ。これも過去が変わってしまった影響なのか、と理解するルーシー。それでも嬉しそうな彼女だが、キャロルは不可解なことをクチにする。
「婚約指輪は?」とルーシーの指をみて問うキャロル。婚約などしていないルーシーは困惑。さらにいくら呼んでも妹・エイミーの返事がない。それを聴いたキャロルは「エイミーって誰?」と。
過去が変わった事で、妹・エイミーの存在しない現在に変わってしまっていたのだった。
ショックをうけるルーシーの元へデニースから電話、フリンが再び動き始めたらしいのだが。。。