今週もジャンプ発売日がやってきました。ハンターハンター最新 358話 レビューをしたいとおもいます。ついに暗黒大陸編が本格的に動き出す模様…!
ちなみに前回のレビュー記事はコチラ。
358話 “前夜”
前回、衝撃的な終着でクロロvsヒソカ戦は決着しました、今回はふたたびクラピカを主線にした暗黒大陸渡航のお話がすすみます。
ブラックホエールに乗船する「前夜祭」の様子からお話はスタートします。
カキンの王子達やビヨンドも集結し完成したブラックホエールに乗船します。既刊話ではブラックホエールは20隻ほど造船する、という話が出ていましたが今回の描写では1隻のみが停泊している模様。遠浅だとしても描写内には他に1隻も描かれていません。
一般乗客用は別場所からの乗船なのか、それとも出発日がずれるためなのか。警護に当たる十二支ん・ミザイの口ぶりからするとカキンの事前準備の「ずさんさ」は相当なものらしいので、事前に発表していた隻数用意出来ていない可能性もあるかも…?
今回は乗船に際した描写と、第8夫人・オイト&第14王子・ワブルの警護にあたるクラピカの思惑をメインに描かれています。
ブラックホエールの構造上の説明や乗客の階級ごとによる扱いの違いなど、ブラックホエール内での戦闘・暗殺を念頭においた事前説明の描写がほとんどです。クロロvsヒソカ戦における「クロロの能力説明」みたいなところですかね。
今後の展開を楽しむ上で、抑えておきたいベース設定といったところでしょうか。
本格的な王位継承戦自体は「新大陸(仮)」への上陸後に行われる、とされていますが無論上陸前になんらかの事が起きるのでしょうね…。
※「新大陸(仮)」についてはコチラの記事に詳しくかきました。
オイトは乗船にあたり死を覚悟していたようですが、クラピカが緻密に分析し、生き残るための策を講じてくれているのを見て「生き残る望みがあるかもしれない…」と感じ震えがとまらなくなります。
オイトを休ませるため従者がオイトを寝室へ連れようとした瞬間、念を思わせるような不穏な空気が漂い…
王子達の思惑①
王位継承戦にあたり14人の王子達は殺しあうことになるのですが、それぞれの思惑がどうであるのか考察してみます。
※ちなみに説明のなかにある私軍の有無は私兵の所持とは必ずしもイコールではありません(護衛は雇う事ができるため)
第1王子・ベンジャミン
筋骨隆々いかにも戦闘シーンがでてきそう、ライオンを素手で絞め殺す描写もでてきました。名前の響きと容姿が西洋系のそれを彷彿とさせるため、東洋色を思わせるカキンの人種感とは異質に感じます、衣装は東洋軍服っぽくも見えますが長子という立場を考えると自国の正装に習っているとも思えます。母親・ウンマは別国から嫁いだ形でしょうか?
長子ということもあり、第4王子・ツェリードニヒとの会話からも自身が「王」になることを望んでいます。また自身を警護する私軍と財力をもち、ブラックホエール内の兵士の会話でベンジャミンの命があった場合に急襲作戦を敢行するというくだりがあります。中立でない発言から察するに、ここで登場している兵士たちはもしかしたらベンジャミンの私兵かもしれませんね。
私軍をもつ王子達は渡航に同行を許される15名の従者のほかに、ハンター試験によって選ばれた準協会員のなかに私兵を紛れ込ませている者もいるようです。ただし、ツェリードニヒ曰く、ベンジャミンは自身の傲慢さ故に私兵をハンター試験に送り込むことはしませんでした。
第2王子・カミーラ
王子と冠していますが女性、ベンジャミンとは母親が違います。ベンジャミンと同じく私軍をもっている可能性が高いとのこと。こちらも名前容姿供に西洋風。
いまのところ作中で一言も発しておらず、王位継承にあたっての思惑は不明です。
第3王子・チョウライ
ベンジャミン、カミーラとも違う第3夫人の母親を持ちます。容姿の印象は東洋のソレを思わせます、母親は元々カキンの人間でしょうか。
こちらも上位2人と同じく私軍をもっている模様。自身のセリフからも王になることを望んでいるようです。
第4王子・ツェリードニヒ
第1王子・ベンジャミンとは実兄弟。私軍あり。
過去の描写から人体収集や解体に興味をもっており、大量の緋の眼を所有している。クラピカが十二支ん入りし乗船するに至った理由は彼の存在である。実兄のベンジャミンにも好戦的で自分が王になることを強く望んでいる模様。かなりの上から目線。
ベンジャミンとはお互いに嫌い合っている模様で、電話した際も小馬鹿にしたような態度をとっていました。
人体収集の趣味もさることながら、気になるのは彼自身が「人体解体」にも手を染めていること。
[hxh33]ではスカウトした女性を自ら解体したような描写があり、快楽殺人者のごとき狂気を感じます。また、別のシーンで刺青を入れていた女性の傍らにいるシーンが描かれていますが、その次の話冒頭では意味深に額に飾られた刺青入の人間の皮が…。
単純に殺して皮を剥ぐならブタやサルとおなじ〜、など解体過程を楽しんでいるようなセリフがあることから人体収集における「殺し」に自ら手を染めている可能性は高いですね。そうなると彼の持っている大量の緋の眼…単純に手に入れて所持しているだけでは…ないのかもしれません…。
第5王子・ツベッパ
パンツスーツと一見女性には見えない容姿ですが女性。第2王子・カミーラとは実姉妹です。ツベッパから下位の王子は私軍の有無については言及されていません。自身のセリフから王の座を狙っていることが伺えます。
第6王子・タイソン
第4夫人の息子で王子達の中に実兄弟なし。容姿から性別がはっきりと判断できません(なんとなくオカマちゃんっぽい印象をうけますが)。容姿では東洋っぽくもあるのですが自身と母親の名前は西洋風です。
護衛をルックスで選ぶことで知られておりプライドも高い。ツェリードニヒ曰く「自分の可愛い兵に変な虫が寄ってくるのが許せない」という理由からハンター試験に私兵を参加させていない。
そのため、別途警護必要になったため募集をかけクラピカの師匠であるイズナビが警護にあたることになった。(イズナビのルックスはタイソン的にOKということだろうか?)
プライドの高さもあってか、セリフからも王になることを望んでいるようです。
王子達の思惑②
第7王子・ルズールス
カミーラ、ツベッパの実弟。なんとなく道楽家っぽい印象をうけます。あまり頭がよくないようでツェリードニヒ曰く、事前に私兵に暗殺指示をだしてハンター試験に向かわせたため、クラピカのダウジングによって全員落とされてしまいした。
そのため警護の募集をかけ、バショウが警護にあたることになりました。
王位に対する思惑は不明です、率先して暗殺指令を出したことを考えると王位を望んでいる可能性が高いでしょうか。
第8王子・サレサレ
いまのところ一番情報が少ない王子です。王子内に実兄弟なし。たくさんの女性をはべらせている描写から好色家っぽい印象をうけます。私兵や王位についての思惑も不明。
第9王子・ハルケンブルグ
カミーラ、ツベッパ、ルズールスの実弟。
実兄ルズールスとは対照的に頭がよく15歳で世界最高峰の大学へ入学。身体能力もある模様。母親と二人の姉(カミーラ、ツベッパ)とは不仲。カキンの王宮への批判思想をもっており、国王自身も持て余している。王子の中で唯一認めているのが第4王子のツェリードニヒ、それ故当初クラピカはハルケンブルグの警護に当たることを強く望んだ。
オイト曰く、自分にも他人にも厳しい性格で、現在のカキン王族政治を根本から変えようとしている。このことから王位につくことに積極的であることは間違いないでしょう。
第10王子・カチョウ
第6夫人の子で、容姿から判断するに女性(確定ではない)。母の名・セイコと自身の名前からも日本的な印象を受けます、ハンゾーの祖国として「ジャポン」という国が登場するのですがルーツは「ジャポン」でしょうか?
王位に対しての思惑は不明。
第6王子・タイソンと同じくルックスで護衛を選びプライドが高い。…はずなのに、警護にえらんだのはセンリツ。…ルックス…よくないでしょ…。
第11王子・フウゲツ
カチョウの実姉妹、容姿から判断するに女性(確定ではない)。こちらもサレサレと同じく情報が少ない王子のひとり。王位に対しての思惑不明。
ただし警護の募集をかけなかったことを考えると、案外、用意周到に私兵を集めるかハンター協会に送り込むかしているのかもしれません…。
第12王子・モモゼ
第7夫人の子で、容姿から判断するに女性(確定ではない)。警護募集の結果、ハンゾーが警護にあたることに。王位に対しての思惑不明。
第13王子・マラヤーム
モモゼの実弟(性別確定要素は出てきてませんが容姿からみるに男でしょう…)。警護募集の結果、ビスケが警護にあたることに。王位に対しての思惑不明。
第14王子・ワブル
まだ乳飲み子、女性で確定。母・オイトを含め、クラピカが護衛を担当。本人が赤子のため王位に対する思いはないだろうが、母・オイトは王位は望まず子を守りたいという思いでいる。オイトは可能であれば第9王子・ハルケンブルグが王になり、自分たちの命を見逃してくれることを期待しています。
王位継承戦
ついに始まる王位継承戦。
明確に「王位を狙わない」ことが明示されたのはワブルのみ。マラヤーム辺りも進んで王位を取りに行くようにはおもえませんが…。下位王子だからといってカチョウ、フウゲツ、モモゼあたりもネコを被ってるだけ、ってこともありえるので展開が読めませんね。
また[hxh33]で登場した「守護霊獣」の存在も忘れてはいけません。
王位継承に参加するにあたり14人の王子は全員「壺中卵の儀」をしているはず。つまり全ての王子に守護霊獣が憑く展開が予想されます。船内に入り込んだ念能力者たちはもとより、王子達の守護霊獣によるスタンド戦が起きないかな〜?なんてちょっと期待してます。
今回の最終ページで「ズ…」と不穏な念の描写が登場しました。最初はオイトの従者に刺客が紛れ込んでいたのか?とか思ったのですが、これってたぶんワブルのユリカゴから発せられているように見えます…ワブルの守護霊獣の念でしょうか…?!
前夜祭のシーンで、第1王子・ベンジャミンは翌日の「セレモニー」前に何人か脱落することを予見しています。ただ、セレモニーより前に候補者が死んだ場合、継承戦そのものが中止になる、とされています。公に継承戦に参加しないことは暗に認められていないため、密かに継承戦を恐れる王子が逃げ出すことを示唆しているのかもしれません。
個人的には全員参加でお願いしたいところです。
ちなみにベンジャミンの私兵がセリフの中で話している「上陸のセレモニー」というのはこの「セレモニー」とは別です。
幻影旅団 とどうつながるのか
衝撃的な終わりを迎えた前回の旅団案件ですが、クロロはカキンのお宝をねらって渡航の船に乗り込むつもりのようでした。
シャルナーク、コルトピはあえなくヒソカにやられてしまいましたが、残る旅団メンバーとともに乗船必至でしょう。
また、ミザイの話からするに王子達よりも下層の一般客エリアでは乗船用のチケットをめぐるトラブルが発生している模様。このデマの混乱に乗じて旅団が乗船してきやすくなったような布石にも思えます。
旅団がもぐりこみお宝探索、クラピカと対峙して王子、旅団との三竦み状態なんてことも…?さらには団員とクロロを負っているヒソカも併せて乗船する可能性も…高くなると予想できます。
クラピカは王子から緋の眼を奪還したく、旅団もカキン勢からお宝を頂戴したい。クラピカは王子と旅団どちらかを優先せざる負えない状況に追い込まれるのか?
乗り合わせたヒソカとクラピカの利害関係は一致するのか、それとも「自分の標的」であること誇示して対立するのか?
そして、やはりツェリードニヒの殺人嗜好がきになる所。緋の眼所持の所以は自身によるクルタ族殺害なのか?だとすればクラピカの故郷以外のクルタ族?それとも旅団となにか関係が…?考えすぎるほどに深読みしてしまいますね…。苦笑
伏線が幾重にも考えられてゾクゾクしてきます。
あとがき
いまだに先週のシャルコル殺害を引きずっていますが、わりとスッパリと渡航編にシフトしましたね。共闘説についての考察なんかもしてみましたが、なんとなくこの辺りの成否については本編では明かされずに話がすすみそうな気がします。
また、連載再開以降まだふれられていませんが、ジンとパリス含むビヨンドチームの動向も気になるところ。十二支んの予想ならばビッグホエール出航にあわせてビヨンドチームを動き出すはずです。ジンが、チームでビヨンドの次に偉いとみとめた「マリオネ」がヒジョーに気になってます…。